「家=人生」にならない
バランスの取れた住まいを提供します。
住宅選びの際、「身の丈にあった住宅」とか「普通」という言葉が出てきます。
そこには「住居費は収入の4分の1まで」「返済負担率は35%以内」などと書かれていることが多いでしょう。
通勤圏の平均マンション価格は5千万円とも8千万円とも言われていますが、夫婦共働きでダブルローンを組んだとき、手が届く物件であるとお勧めされることがあります。
一方で多くの人は、物価高騰や教育費に頭を悩ませ、老後に不安を抱え、賞与の額や車検の見積もりに一喜一憂する。
最後に美容院に行ったのはいつでしょうか。
最後にゴルフに行ったのはいつですか。
やりたいことや欲しいものを我慢するのはある程度必要だと思いますが、社会を俯瞰すると、やりすぎているように見えます。
「普通」って、何でしょうか。
「普通」って、誰のことでしょうか。
「普通」とされている買い方は、あなたにとって幸せでしょうか。
家族それぞれがより活き活きと、一人一人が明るく前進できる住まいを経済面で支えるお手伝いとして、最適な住宅をご提案させていただきます。
家計破綻リスク
貴重なチャンスを逃す
教育への影響
子育ては30歳前後まで続くことも?!
財布を出すシーンで常々ストレスを感じる
健康が犠牲になっている?!
(1)家具・家財
(2)清掃費用
レンジフード
エアコン
浴室の鏡
便器
(3)支払いが落ち着かないうちに、早期に寿命を迎える設備
熱源機
エアコン
浴室乾燥機
レンジフード
ビルトイン食洗機
ガステーブル
ビルトインオーブン
温水洗浄便座
給水・給湯・排水管および追い焚き配管・床暖房の配管
内装補修・リフォーム
(4)管理費等の増額
(1)狭い
生活習慣を変える
モノを減らす
リビングを夫婦の寝室にする
造作で工夫する
外に空間を求める
子ども部屋のあり方
(2)古い
(3)耐震性が心配
(4)駅から遠い
(5)汚い
(6)設備が古くて見劣りする
(7)住民の質が悪くないか心配
(8)周囲と比べて劣等感をおぼえる
(9)新築ならではの醍醐味が知れないことが惜しい
(10)使い勝手の良い間取りがない
(11)衛生害虫
(1)配管が古い
(2)管理不健全
(3)想定より寿命が短かった
(4)住民の質が悪かった
(5)電気が思うように使えない
(6)鋼材が満たされていない鉄骨鉄筋コンクリート構造
(7)事故物件
(8)住宅ローンが組みにくい
家は生活の大切な舞台。
心地良い空間を求めて、つい頑張ってしまいがちです。
やっとの思いで手にした新築住宅。
左官工事が終わったばかりの真新しい外壁を見上げながら、誰も踏み入れたことのない玄関や廊下に一歩踏み出す瞬間は大きな感動と達成感で心がいっぱいになることでしょう。
販売会社のスタッフに携帯電話(カメラ)を持たせて、玄関ドアを開け、夫婦で手をつなぎながら片足を玄関に踏み込む。
販売会社「あれ、一時停止になっていました!」
施主「もう!せっかくの瞬間がー(笑)」
などといった会話を交わして笑いあいながら玄関前で戯れる・・・こんなやり取りが映える新築住宅は、いつの時代もあこがれとなっています。
一方で物価の高騰、成長した子どもの学費、医療費やリタイア後の生活など人生はお金の悩みでいっぱい。
悩んでどうにかなるなら良い方で、人生の中での重大なイベントや不幸、突発的な出来事に資力が追いつかず手放すこともあるかもしれません。
多くの人は、生活改善を行ったり、副業を行う、やりたいことをあきらめるなどの工夫をしてなんとか支払いを終えているのが現状ですが、その裏側でどれだけのものが犠牲になってきているか。
そしてこれからしようとしているか。
いま一度冷静に考えてみるのもいいかもしれません。
いわずもがな代表的なリスクといえます。
住宅購入の際、特に新築住宅の場合、殆どのケースでペアローンを前提とした資金計画が提案されます。
夫婦共働きを前提とした資金計画は、それ自体は非常に健全です。
でも、借り入れる資金の額まで2倍にしてしまうことは非常に危険です。
確かに、夫婦の所得が同じならば2倍の返済が可能に見えます。
1+1=2
誰でもできる計算ですよね。
でも一方で、リスクも2倍になることが見逃されがちです。
きっと、これも頭ではわかっていると思います。
これをリスクと呼ぶには非常に適しませんので、ここでは一旦、ファイナンスリスクと呼ぶこととしましょう。
産休は、比較的よく計画変更の原因となることがあります。
産休に限らず、仕事が出来なくなるリスクは夫婦両方にあります。
先程の計算式にリスクを加味すると、以下の通りとなります。
(1+1)/(1+1)=1
リスクを加味した資金力は、1人の時と変わりありません。
それなのに借入金額は年収の5倍→10倍と、大きく増やしているのです。
片方が働けなくなったときに備えて2人で返すという計画ならば非常に健全ですが、両方がフルパワーで返済を行う資金計画は、慎重に検討する必要があります。
しかしながら、マンション価格が高騰している昨今、どうしても無理をしたいと思うこともあると思います。
返済開始から最初の7年間、相当の覚悟が出来るなら、
片方の所得に基づいた借入金額+1000万円
くらいまでなら良いと思います。
但し、1000万円の部分については、約定返済(約33,000円/月×35年)に絶対に甘えることなく、遅くとも7年以内に確実に(「何が何でも必ず」と強い言葉で推奨します)返済することが条件です。
これができなければ、ちょっとしたアクシデントでも家計は破綻すると思ったほうが良いでしょう。
筑後10年が経過する頃、子どもの学費が家計を大きく圧迫します。
子が将来の夢を探している時期に生活が困窮していたら、子どもの将来に大きな影を落とします。
子どもの都合で豪邸を建てなければならないような教育上の理由は、まずありません。
きれいな住宅に住みたいというのは大人の都合です。
夫婦が趣味を我慢したり小遣いを中学生レベルまで落として返済原資を確保します。
また、余程の無趣味の人でない限り、「5倍」自体も無理があります。
できれば3倍、多くても4倍です。
詳しくは「おすすめの資金計画」をご覧ください。
終身雇用が崩壊して久しく、いまでは稀なケースになってしまいました。
大手でも退職金制度を廃止する企業が出てきている中で、入社時点で退職金制度があったとはいえ、30年以上も先にその制度が残っている保証はありますか?
そもそも会社自体、存続するのか。
創業者や企業理念に対するリスペクトがあり、愛情をもって商売繁盛のお手伝いをしたい。
このようにお考えの方であれば、会社に人生を捧げる選択が最良だと思います。
こうした事情がなければ、転々としていくことになります。
社会トレンドや、社会から求められることは常に変化しています。
そこにうまく乗っていくことができない会社は減収を続けていくことになります。
これが頭では解っていても、会社が社会トレンドに追随するのは容易ではありません。
例えば、高級うなぎ店を経営していたとしましょう。
社会は30年に一度の不景気に突入。
いつも繁盛していたお店からは一気に客足が遠のく。
この時、素早くワンコインの定食屋に転向できるでしょうか。
仮に無理して転向しても、家庭料理のノウハウがなければ海苔弁当やアジフライ定食は作れません。
定食屋をしながらなんとか持ち堪えて不景気を脱しても、ブランディングが壊れてしまっているため、高級志向のお客さまは離れてしまって戻ってきません。
このような際、お店やウナギに格別のこだわりがない従業員に退職報奨金を支払って退社を促し、うなぎの量を減らした新メニューを開発して間口を広げる方針転換を行うこととなります。
ここで辞めた従業員は、これまで培った腕を元に可能性を広げるために焼き鳥店に就職したり、接客が好きだった従業員はホテルに転職して新たな可能性を切り開きながら収入を維持するか、下落幅を軽減させたりします。
一方で、重たい住居費を抱えていると次が決まるかどうかわからない中で退職などできるわけがなく、減給に耐えていくことになります。
これは一例ですが、実際には
・夢を叶えるために必要な転職ができない。
・勤務先の業績が悪化し、大きく収入が下がることになったが退職する覚悟が固まらない。
・キャリアアップに必要な学費を負担する資力がない。または家族の同意が得られない。
このような事態に陥る可能性が誰にもあります。
昨今、ダブルワークが普通になりつつあります。
フルタイム勤務2人分の収入で家計を支える資金計画が多数派になってきていますが、基本は1人+アルバイト程度の収入で生活できることが理想です。
夫婦のどちらかは何らかの夢を叶えるための活動(勉強や未経験分野でのOJT勤務を含めた下積み修行、創業準備)をして、夢が叶ったらもう片方が夢を叶えるための活動をする。
こうして互いに交代でスキルアップしながら支え合って生きていくことが理想と考えます。
子育てにまつわる様々な問題の解決はもとより、自身の特技を余すことなく社会の役に立てる準備が整うことで、それが長い目で見たらストレスなく非常に高い収入を得ることにつながっていくでしょう。
教育無償化のニュースを目にすることが多くなりました。
昭和40年〜平成一桁産まれの世代は、教育費が問題になることはなく、そればかりか9割もの子が塾に通っていたので、当時を振り返ると日本が貧しくなったと感じるでしょう。
確かにこの時代は豊かだったと思います。
長い日本の歴史を振り返っても、非常に特殊な時代だったといえます。
そのような時代に生きる私たちは、かつての豊かさを取り戻すことが急務となります。
失われた30年と言われる時の中で、様々なものが諸外国に追い越されてしまいました。
巻き返しには、競争力をつけなければならないことは、言うまでもありません。
昭和40年〜平成一桁生まれの世代と、現在の教育環境を比べて一つ、顕著な傾向があります。
それは、中学校から私立を選択する人が増えたことです。
弊社も、中学校から私立学校に進学することをお勧めします。
仮に最低限の教育を「教科書に書かれている内容をシラバスに沿って生徒に教えて育てること」とした時、それをそのままやるのではなく、公立・私立を問わず一定の個性のもとで吸収しやすくしています。
この「個性」は非常に重要で、学習の動機付けや、壁にぶつかったときに乗り越える強さに大きく関わってきます。
そのため、生徒に対して夢を見つけやすくする体験や、好奇心を高める校内イベントなどが多数用意されていて、それを叶えるためにどうしたら良いかなどを手厚く相談に乗ってくれる制度が整っています。
可能性の間口を広げるために勉強が必要であることは言うまでもなく、その力を減衰させず伸ばす学習施設なども充実しています。
公立学校も相当程度、このようなことは意識しているものの、高額な授業料を頂いている私立学校と比べるとできることには限りがあります。
学費といえば、桁違いに高いのは大学であることは言うまでもないが、中学・高校も理想的な環境を突き詰めるとそれなりに費用がかかってきます。
教育無償化が叫ばれる昨今。
少子高齢化で社会保険料負担が右肩上がりの状況で、大学授業料の無償化は、まだまだ先ではないかと思います。
生活の苦しさを子どもに感じさせてしまうと、せっかく夢ができても親に言いにくい状況になります。
子の将来のためにも、余裕ある生活を心がけたいものです。
それから、意外と無関心になりがちなものがあります。
それは、トレーディングカードやゲーム機、スマートフォンなどといったクラスの誰もが持っている玩具類です。
親目線だと、「ただ遊ぶだけのおもちゃ」で勉強には関係ないと思いがちです。
確かに、勉強には殆ど関係ないでしょう。
しかし、勉強よりももっと大事なことがあります。
それは、「同じ釜の飯を食う」という経験の中で培った協調性や共感力です。
これさえあれば教養が無に等しくても、「誰かの役に立ちたい」「育ててくれた上司に恩を返すため」などといった目的で、できる限りのことに精を出すでしょう。
最初は上司の脇役として身の回りのお世話のようなお仕事内容をすることが精一杯であっても、長く働くにつれてより商売が繁盛するために、何ができるかということを考え始め、勉強を始めます。
こうした人は組織の中で次第に伸びていきます。
トレーディングカードは量が勝負だし、ゲーム機はソフトを買い与え続けるといった高額なランニングコストが発生するし、スマートフォンは通信費が悩みの種ですが、これらを想定外としないことも大事です。
バブル崩壊から低成長時代に突入して久しく、先端技術は海外企業に大きく差を付けられてしまい、先進国とは言えない時代になりました。
経済格差、教育格差は拡大の一途を辿り、社会問題にまでなっています。
近年特に新卒採用でも即戦力が求められ、育てるという企業風土は失われようとしています。
加えて成果主義という名の下で収益確保を急ぐこと、株主からの圧力等で新たなチャレンジに二の足を踏むなど、開発や企画などのチャレンジを支える風土は一層減退しています。
新たなチャレンジは大きな利益を生み出し、国際競争力を高める源泉ですので、こうした活動が充分に行われず営業活動に終始する状況にあっては充分な糧を得ることはできなくなります。
競争力をつけるために、何が必要か。
行動あるのみです。
でも、何も準備せずに挑むのは非常に危険です。
(挑まないことはもっと危険です。)
無鉄砲にならないよう、しっかり勉強してよく考え、チャレンジし続けることです。
しかしながら大学を卒業しても、社会の中でこれらの活動ができる環境は、ごく限られた一部の人にとどまります。
高校時代を振り返ってみてください。
大学選びをする際、何を考えてその学部を目指しましたか。
その先に、何らかの夢や目標があったはずです。
でも、それを叶えた人がどれだけいるか。
わざわざデータを指し示すまでもなく、周りを見てればわかりますね。
・大学院に進学する。
・社会動向や目標が変わったことで専門学校に行きなおす。
・ベンチャー企業に就職する。
※ベンチャー企業は存在そのものがトライアンドエラーの成果物の一つですので、倒産や閉業は当たり前のように起きます。糧を得るためというよりチャレンジが目的となるため、安定していません。
・フリーランスとして活動する。
・留学する。
・大学を休学して、これまで勉強したことが活かせる何らかの社会活動を行い、復学後に検証して研究を深める。
・創業する。
就職することと比べれば、どれもリスクが高いものばかりです。
ただ一方で、このような環境に身を置けば、勉強したことがすぐに活かせてレベルアップし、人に話せる実績がすぐに作れます。
ベンチャー企業への就職のように、身を置く土俵自体がトライアンドエラーの成果物のような性質である場合、そうしたところを渡り歩けば履歴書の職歴欄が2ページを越すことも珍しくないでしょう。
1行を語るだけでも日が暮れてしまう・・・そのような濃い人生が詰まっているので、終身勤務を期待しない企業であれば、明日にでも来ていただきたい存在となります。
自社での積み重ねによる貢献度も考慮する必要がないため、能力さえあれば、年齢さえも関係ありません。
ただし、終身雇用を期待する企業の観点では履歴書が2ページに及ぶような人物は視野に入らないでしょう。
そうしたところほどコンサバティブでチャレンジに消極的です。
気にする必要はありません。
夢を叶えると言えば一見、綺麗事と捉える方もいるでしょう。
でも決して、綺麗事ではありません。
将来の収入に大きく影響するからです。
例えば、自動車やオートバイが好きで、年がら年中エンジンの構造のイラストを買いていたような少年が思った通りに就職できず、糧を得るためにたまたま募集していた不動産屋さんに就職したらどうなるでしょうか。
きちんと食べていけるようにはなると思いますが、人格面で頭角をなすような人間でもない限り、伸び代は限られてしまいます。
そのような人は、何が何でも自動車やオートバイに関わる仕事をすべきです。
就職するなり、商売が軌道に乗れば間違いなく多くの人に必要とされることでしょう。
これまでにない斬新な技術を生み出すようなこともあるかもしれません。
大きな糧が得られることは言うまでもありません。
もし、自動車やオートバイ関連の仕事に従事すれば月給60万円を得られる人が、不動産屋さんで月給35万円で働くことになれば、最有効利用の原則にも反します。
日本国民の大半がそのような選択をすれば国力が衰退することは言うまでもありません。
弊社社長・大溝は創業当時、財形や積立貯金などで700万円弱の蓄え(住宅ローン以外の借金が200万円あったので差し引き500万円)がある状態で創業し、2年目でせっかく買ったマイホームを手放すことになりました。
いきなり商売を目指すのではなく、勤務に近い形態でお仕事を受託するようなやり方(限りなく派遣社員としての勤務に近い形)で活動をすれば、貯金を取り崩すことはなかったでしょう。
でもそれならば会社員をやればいいだけのことです。
社長が目指したのは商売です。
「何でも15万円で作ります。」
このようなダイレクトメールを方々に発信し、赤字で何十件も受託しました。
赤字は、自宅を処分して得たお金で穴埋めしました。
それが功を奏し、商売という形で軌道に乗せることができ、複数のお仕事を掛け持ちでモノづくりのコンサルティングから量産まで幅広く活動することで、会社員時代とは比較にならない程度に所得を高めることができました。
もしマイホームに執着していたら、きっとまだ商売という形にはなっていなかったでしょう。
犠牲は大きかったですが、事業は軌道に乗り、子どもの頃から興味があった不動産のお仕事も始めることができました。

南房総市内の築古マンションを現金(一括払い)で購入することで、住居費を気にせずお仕事に集中する環境ができたものの、再度横浜市内に買い直すまでの5年間、おそらく100回は超えただろうと思われる南房総市と東京の往復は、間違いなく商売の足を大きく引っ張ったことは言うまでもありません。
もう700万円程度あれば、自宅を処分せずとも軌道に乗せることができたでしょう。
当然、これは自己責任です。
昨今、奨学金の返済が進まないため結婚に踏み切れない若い人が多いという話を耳にします。
このようなケースでは、資金援助をすることで、お孫さんの顔を見れる時期が10年程度早まるでしょう。
格差が広がり一億総中流ではなくなってしまった昨今、格別の競争力を身につけさせたいと願うならば、紆余曲折にかかる費用まで負担する覚悟も決めることが令和の教育の新常識になっていく。
そうした時代にさしかかっているような気がします。
商売を例に挙げましたが、他にもスポーツ分野、芸術分野など夢を叶えるために多額の費用がかかるものはたくさんあります。
成人年齢は法的には18歳とされる中で、大学を卒業する年齢は23歳。
大学を出て間もないと聞けば、まだ子どもの延長線というイメージを持つ方が多いと思います。
でも、成人してから5年が経過しています。
充分育てたと言っても、過言ではありません。
でもあと一息・・・留学費用なり、外で失敗して雪だるま式に膨れた大借金を抱えて帰ってきたお子様を一度は助けるまでを教育計画に折り込んでみてはいかがでしょうか。
どこに行っても通用することが最大の安定です。
※仕送りは甘えを生むため、お勧めしません。限度額や借金の重圧などとの戦いに打ち勝ちながら未来を自らの手で切り開くことに大きな意味があります。
洋服やゲーム機などを買うときは贅沢が自覚できていて、それなりのお店に出向いて買うわけだからストレスを感じることはあまりないでしょう。
でも、スーパーで食材を買うとき、乗っている自動車が車検を迎えるとき、エアコンや給湯器のリモコンにエラーコードが表示されて動かなくなった時など、強いストレスを覚えると思います。
特に食材は、栄養の観点からも積極的に摂取しなければならない野菜などが思い通りに買えず、炭水化物でお腹を膨らませる食生活をせざるを得ない人もかなりの割合でいます。
食は生きる上での基本ですので、栄養面の満足はかなえたい。
そのような不満を持つ一方で、首都圏で平均的な価格とされる5千万円のマンションと、低廉な中古住宅のローンの差額だけで、食べたいもの(食べるべきもの)を値札を見ずに買い物かごに次々と商品を入れることができて、週末は外食に行くことができて、それでもまだお金が余ることに気付いていますでしょうか。
自動車については、住宅ローンの負担が重くて充分にガソリンを入れることができずレジャーに使うことができなければ、車検がストレスになって当然です。
月一や隔週で遠出して、たくさん楽しめる状況になると、車検は楽しみのイベントとなります。
「車が壊れて旅行が中断になったり、直し控えてあとから多額の費用がかかるのも嫌だから、少しでも怪しいところがあれば、遠慮なくなおしてください。」
このようにオーダーして、戻ってきた自動車には「今年もよろしく!」という気持ちで受け入れるだけの余裕が欲しいところです。
給湯器やエアコンの買い替えも、新しくなることを心から楽しめれば、特に気候が悪い日などは「おー、寒い中おつかれさん!」という感謝の気持ちが芽生えるでしょう。
「普通」と言われる住居費負担は、時として健康をも脅かします。
そしてそれは、多くの人にとって当たり前になりすぎて自覚さえしていないケースが殆どです。
身近な例を紹介します。
早ければ30代から、多くの人は50代にもなれば何本かの歯を失っていることが多いでしょう。
このような時、あなたはどのような選択を取りますか?
・ブリッジ
・入れ歯
・インプラント
自分の歯で噛むことの重要性を理解されている方や、経済的に余裕がある方ならばインプラント一択だと思います。
前者は、現金がなければ生活を切り詰めてクレジットを利用してでもインプラントを選択するでしょう。
人生は一度きりです。それが正解であることは言うまでもありません。
でもインプラント治療は50万円程度を要します。
中にはその半額以下で承るクリニックもあるかもしれませんが、度々不具合を起こすとかえって高いものになってしまうため、実績が豊富なクリニックを慎重に選ぶべきと考えます。
虫歯が根に達し、根管治療をして根に詰め物をしたご経験はどなたにもあると思います。
根管治療は、7年ほどで寿命が来てしまいます。
そして、治療をやり直す度に根を削るため、何度か繰り返すうちに寿命が来てしまいます。
このため、歯の神経を抜くと20〜25年程度で自分の歯で食べることができなくなります。
弊社社長・大溝は幸い、全て自身の歯ではあるものの、あと1〜2回程度の根管治療で限界を迎えるだろうと思われる歯が2本あります。
このまま保険医療だけに委ねれば早ければ数年、運が良くても50代前半には少なくとも1本は自分の歯ではなくなるでしょう。
そのような覚悟を決めていたところ、素晴らしい治療方法を知ることtなりました。
歯科医療の技術も進化しており、さらに長寿命の治療方法が発明されています。
次の写真は、館山市内のクリニックでいただいたお見積書となります。

保険適用がないため、普通の根管治療の15倍近い費用がかかりますが、この治療を受けることで60歳を過ぎても自分の歯で食事ができる可能性が出てきました。
これは、やるしかありません。
点検の結果、4本の歯の治療が勧められていますが、急いだほうが良いとされるのは2本だけです。
右下にある11万円のお見積もりは、外れたクラウンの再建ですので、根管治療ではありません。
横浜市内の信頼できるクリニックにも診ていただきましたが、確かな内容であると判断いただいたので、今年2本を70万円かけて治療し、来年残り1本の治療を計画しています。
殆どの人は「バイオセラミック」という根管治療の材料を耳にしたことがないはずです。
なぜ、このような治療を勧められたかというと、元々私は餅を食べている時にクラウンが外れたため、応急処置をしていただくためにクリニックに足を運びました。
問診票には、どれだけお金がかけれるかといった4択のようなものがあり、最も経済的なものでは「保険の範囲で治療したい」というもの、その逆では「費用がかかっても最善の治療を受けたい」というものがありました。
その際、後者に丸を付けて出したところ、この治療が勧められたというものです。
クラウンが外れただけの治療(外れたその日の来院であれば、消毒と接着だけで済むので保険治療で480円)に11万円もかかる治療を勧められるのも納得です。
このように、ある程度余裕がなければ治療法の提案さえもしていただけない素晴らしい治療があるのです。
この他にも、がんを患った際の先進医療や健康診断の際にオプション扱いとなる、がん検診や脳ドッグ、人間ドッグなどもギリギリで生活をしていたら積極的にやろうとは思わない人もいるでしょう。
もし、高額なマイホームのせいでこれらが見逃されたとしたら、住宅に殺されたも同然です。
ここまでは医療費にフォーカスを当ててきましたが、そもそも医療機関に出向く機会を減らすことも肝要です。
栄養バランスだけを考えて(値札を見ずに)本当に必要な食材を片っ端から買い物かごに入れられる余裕があるべきです。
非常にグルメで外食ばかりしているため、炭水化物に偏っているのであれば(健康的には良くないが)いいのですが、経済的な理由で胃袋の体積を埋めるだけの食事をしているという状況は避けたいです。
4人家族が常識的な範囲(イトーヨーカ堂やマルエツ等の普通の陳列棚)で値札を気にせず食材を買う費用は、普及価格帯の住宅と、借入を1000万円に抑えた住宅に居住した場合の差額で十分捻出できるはずです。
通勤圏で1500万円の住宅ともなれば、やはり価格なりの住まいになってしまいます。
もしかしたら、見るからにくたびれたような家屋を紹介させていただくこともあるでしょう。
でも旦那さんは隔週で綺麗なSUVにサーフボードを積んでサーフィンに出かけ、奥様は2間ほどもあるクローゼットいっぱいに吊るされた綺麗な洋服やアクセサリーを着込んで出かけ、たくさんのゲームソフトやトレーディングカードを持つ子どもは友達の訪問が絶えない。
お友達や仲間とそれぞれの時間を過ごした家族が夕方に合流して家族で綺麗な夕陽を見ながらレストランのオープンテラスで食事。
さながらテレビドラマのワンシーンか、絵に描いたような生活で、現実感が全くないと思います。
でも、世帯年収750万円のご家族が借入を1000万円(フラット35・返済月額33,000円)に抑えた・・・・そのような事情があると知れば誰もが納得するでしょう。
整理解雇などの人生の荒波に直面しても動じることなく新たなチャンスを掴むため直ちに何らかのアクションを起こすことも、日々の生活にストレスがなく、家庭全体から醸し出される前向きの気があってのことだと思います。
このような家庭で育った子どもがどのような大人になるか。説明するまでもありません。
この満ち足りた毎日は、ピカピカの住宅より大切でしょうか。
パワーカップルと呼ばれる夫婦いずれも将来に亘って高収入が得られるご家族であれば、弊社としても新築住宅をお勧めいたします。
それだけの収入があれば、数年貯蓄すれば普及価格帯の新築住宅の費用を現金で賄えるため、不安がないことと、不動産業界全体が弊社のようなスタンスであれば、新築住宅を供給する会社が困るからです。
弊社がお客様からいただく仲介手数料は、物件価格に比例します。
400万円を超える住宅の場合、物件価格の3パーセントに6万円を加えた額となりますので、5000万円のマンションを仲介すれば仲介手数料は156万円となります。
一方、1500万円の場合、51万円にとどまります。
この額だけ見れば、物件を右から左に流しているだけでこれだけの収益が得られれば156万円だろうが51万円であろうが暴利と受け止める方もいらっしゃるでしょう。
でもその裏側では、取引の安全を担保(何か起きれば弊社は求めに応じて賠償しなければなりません。)するため、様々なことを調査しています。
これには、物件や権利関係、諸法令に適合するか等、宅地建物取引士が物件所在地、役所、法務局に幾度となく足を運びながら多岐に渡る内容を全て確認しています。
この内容を元に、重要事項説明書を作ることになります。
それは概ね2週間程度を要し、決して楽なお仕事ではありません。
このように苦労して重要事項説明書を準備しても、調査結果がお客様の意向に沿わない内容であれば、成約には至りません。
こうした苦労は、物件価格が高くても安くても内容は全く一緒です。
それならば、少しでも高価な物件を仲介した方が良いに決まっています。
ですので、いたずらに廉価な住宅だけを押し付けることは弊社として本意ではありません。
購入可能であれば、より間口を広げて探すお手伝いを喜んでさせていただいます。
ただ、既成概念に囚われて生活や人生の本質を見失う選択だけはしてほしくありませんし、弊社がそのような選択を促すことは本意ではありません。
特に、子どもの人生を狂わせたともなれば、大きな後悔を背負ったまま生きていくことになるでしょう。
1500万円の住居学。
こう銘打って始めた企画ではありますが、1500万円という字面に込めた想いは、このご予算に限った物件だけを紹介するという意味ではなく、人生をもっと大切にしようという意味が込められています。
人生で本当に大切なものは何なのか。
いま一度真剣に考えてみるべきだと思います。
大切なのは家族であって、家ではありません。
住居費は、住宅ローンや家賃、管理費だけではありません。
買ったばかりの何もない空間では生活できません。
生活空間として利用するために必要な最低限の家財・家具・設備と、それらのメンテナンスが必要となります。
これらも織り込んだ上で資金計画を立てておくと、思わぬ出費が発生して何かを我慢しなくてはならなくなった時、「こんなはずじゃなかった」と思うことを防ぐことができます。
150万円
※クレジットにした場合、月3万円
住宅にかかる費用は、住宅本体だけではありません。
住宅を購入すれば家具なども新調したくなるでしょう。家財などは住宅ほど高くないので、後からどうにでもなる。このように思いがちですが、なんとかなりません。
特に若くして綺麗な住宅を購入した人だと、予算がギリギリであっても家財を我慢すること困難です。
前の家で使っていた家具は前の家にあわせて買った物であり、そのようなちぐはぐな物と毎日の生活の中で接していくわけですので、どうしてもストレスになってしまいます。
このストレスは、心を鬼にしたからといって、回避できるものではありません。
一方で、高額な住宅は頭金もそれなりに高額となるため蓄えがなく、結果としてローンで購入してしまい、余計に家計が厳しくなることも。
そもそも家は生活するために買っているはずですので、家財道具を買いたいという希望は回避すべきではありません。
住宅本体だけが立派・・・という買い方は極力避けて、家具・家財道具も含めたトータルで住宅とする意識を持たれてみたらいかがでしょうか。
もし、そうした意識改革ができるのであれば、頭金を減らすか他に借り入れを行って理想の暮らしが出来る準備を整えます。
節約のため、思い通りの家具家財を揃えることを一時的に断念したとしても、カーテンやエアコンは絶対に必要になります。
個室にエアコンを付けずにリビングで親子で川の字になって寝るだけに必要な家具家財を揃えるだけでも50万円程度は必要となります。
現実的には家具家財の出費を150万円以下に抑えることは困難です。
そんなにかからないと思うでしょう。
5年後を想像してみてください。暮らしにくさから殆どの家具が入れ替わっているでしょう。
購入した家具・家財のレシートの金額を合計すると、総額で170万円程度の支出をしているはずです。
20万円増えている理由は、処分料や家電リサイクル料です。
そして、将来捨てる家具の運搬のため、引っ越し業者に15万円程度を支払っているのです。
それであれば、住宅ローンの金額を身の丈よりはるか下に抑えて他で借金をしたり、頭金ゼロで購入した方が利息を含めても経済的であり、転居した瞬間から理想的な暮らしが出来ます。
支出を50万円に抑えて最低限の暮らしをしても、150万円かけて納得のいく生活空間を作るのも、借金が増えることには変わりありません。
借入れを増やす(=多重債務になる)ことは、家計の話をする際には禁忌とされることが多いが、それ自体は悪いことではありません。
多重債務の原因の多くが計画的でないため、多重債務が危険といわれているだけで、計画的に借りれば問題ありません。
「計画的な利用」というのは、
・借金の利息と我慢することの損失どちらが大きいか勘定できること。
・全ての返済額を合計した金額が無理のない範囲に制御できていること。
・働けなくなることも織り込み済みであること。
この3つが満たされた状態をいいます。
例えば、1500万円の住宅を頭金500万円で購入し、残り1000万円をフラット35で用立てた場合、毎月の返済額は約3万円となります。
これに、家財道具費用として金融機関から多目的ローンとして150万円を借りた時の返済額3万円が加われば、返済額は約6万円となります。
マンションの場合、管理費が加わって毎月の住居費は約9万円になります。
この世帯の場合、世帯収入が40万円を超えていれば、返済負担率もさほど高くないと言えるでしょう。
多目的ローンを4〜5年で完済して、その後同じ額で学資保険を契約すれば、子の学費に備えるという計画が立てれるはずです。
理想的な返済負担率(手取り収入における返済金額の割合)は、25〜30%程度と良く言われます。
手取り40万円でこれに当てはめると、月の返済金額は12万円となります。
多くの人は月の返済月額10万円前後でローンを組むことが多いでしょう。これでは何も出来ません。
カードローンや自動車ローンは当然御法度で、学資保険も貯まっていきません。
働けなくなったらたちどころに破綻します。
こうしたことができるように住宅価格を抑えることも計画性のうちに入ります。
年末の大掃除。
誰もが12月初旬から意識し始めることでしょう。
特にレンジフードのお掃除は、苦行以外の何者でもありません。
浴室の鏡は、毎日きちんと拭いていたとしても数年経つと水垢が気になり始めます。
強い洗剤で手荒れと戦いながら、時間をかけて自力で掃除している方が殆どだと思います。
これらは普通の人が頑張って掃除をするものではありません。
例えるならば、手先が器用な人の中には自分で(資格が要らない範囲で)自動車の修理をしてユーザー車検に出して費用を抑える人もいるでしょう。でも、多くの人は自動車工場に依頼しているはずです。
これと同じように考えてください。
手荒れはもちろん、レンジフードの鋭利な部分で手を切ったり、脚立から落ちたり、鏡を磨くときにスポンジを握る手が勢い余ってユニットに強打させて親指の爪を割ってしまったりするなど怪我をすることも。
そもそも、家庭用洗剤は濃度が定められているため、充分に汚れが除去できる性能を持ち合わせていません。
次に示す掃除は、ダスキンなどの専門家にお任せすべきものと考えます。
レンジフード
15,000円/年
これは、言うまでもなく誰もが嫌がる掃除です。
蓄積された油汚れはなかなか取れるものではなく、特にシロッコファンを固定するビスは油分で固着して回すことが出来ず、掃除のスタートラインに立つことさえ出来ないことも。
苦労して掃除したのはいいが、洗剤に侵されて手はガサガサ、力任せに掃除していて知らないうちにどこかに手をこすったのか、薄い紙で指を切ったような感じの謎の切り傷が。
少なくとも、1〜2ヶ月に1度、分解清掃していればビスがまわらなくなったり力任せに洗わければ汚れが取れなくなるような汚れ方はしません。
でも一方で、それだけの頻度で掃除できる人はあまりいないでしょう。
2ヶ月に1度程度の習慣的な掃除は、家事手伝いサービス(Casy等)を利用し、年末の大掃除をダスキンに依頼するのがオススメです。
年末にかけて少しずつ換気性能が低下していくことが許容範囲内にあれば、1年に1度のダスキンだけで事足りるケースもあります。但し、頑固な汚れが堆積し過ぎるとファンの自重が増すことでモーターの軸に負担が掛かり、寿命を縮めることになるため、サボり過ぎは御法度です。
弊社社長・大溝は近年、レンジフードの掃除を全くしていません。
健康のため、煮物中心の食事を心掛けていることから油物を調理する機会が少ないこと、それからたまにしか油物を食べないなら外食すれば良いと考えているため、油煙が舞う料理を作るのは年間30日程度しかないためです。
そのため日常の掃除は殆どせず、年1回ダスキンさんのお世話になっています。
エアコン
清掃 10,000円/年
点検 90,000円/7年ごと
※いずれも1台あたり
※点検は25万円を超える高額なエアコンの場合のみ。
2000年代以降、エアコン清掃サービスが様々な会社から提供されています。
テレビで紹介されることも多く、バケツに貯まった黒い水におどろかされたと思います。
熱交換器や吹出口周辺など、目に見える範囲を可能な限り綺麗に掃除するだけでもだいぶ違いますが、この範囲の汚れは氷山の一角です。
持ち手が長いブラシを使うことで、ある程度奥まで掃除できますがブラシが熱交換器に引っかかって取れなくなったり、養生が不完全で水分の付いたブラシが制御基板に触れてしまい、故障させてしまったということにも。
素人掃除はリスクが高いので、これも専門家に任せるべきでしょう。
ついでになりますが、補修用性能部品の保有期間が迫る8年目に、メーカー純正クリーニングと点検(約7万円)を申し込むのがベストです。
エアコンクリーニングはダスキンなどのような一流の会社も含めて、自社サービスマン以外の方の専門クリーニングをメーカーは推奨していません。
例えばダイキンエアコンの場合、メーカークリーニングを依頼すると6〜7万円程度の費用が生じます。
もちろん、毎年できる内容ではないし、これもメーカー自身がお勧めしていません。数年に一度で良いとのことでした。
メーカークリーニングを依頼すると、点検も同時にしていただけます。
その際、屋外機の基板の点検も同時に依頼すると良いでしょう。
屋外機の基板の腐食は、故障原因の多くを占めます。
各メーカーとも基板の劣化措置はしているものの、外気吹き曝しの環境にある性質上、腐食によるダメージは避けられません。
10年前後でエラーが頻発し始めて、13年目くらいで騙し騙し使うことさえできない状態になります。
7万円ともなれば、機種によっては新品が買える負担となります。
6帖用(2.2kw)であれば、配管カバーなし、引き回し長さが4m以下、リサイクル券代込みで7万円前後となります。
この場合、使えるまで使ったほうが良いことは言うまでもありませんが、リビング向けの機種(4.6kw〜6kwクラス)になるとエントリー機種でも30〜40万円程度のものも珍しくありません。
この場合、7万円+基板代27,000円の計10万円で10年程度延命できれば非常にありがたいはずです。
浴室の鏡
12,000円/年
浴室は、鏡に付くウロコ状の水垢に悩まされる方が多いと思います。
住み替えたり、浴室フルリフォームの経験がある方なら、二度と見苦しい状態にさせるものかと入浴が済んだら入念に鏡と水栓を拭き上げる習慣を付けた方もいると思います。
水栓は綺麗な状態が維持できても、なぜか鏡だけはその労力もむなしく年を追うごとに曇ってきます。
金属で出来た水栓は、きれいに水分を拭き上げることはできても、鏡は筋状の水分が残ったり、拭いているそばから曇り始めたりするため、水垢の原因となる水分を完全に除くことは難しいです。
こちらも、2ヶ月に1度、家事手伝いサービスを利用して水垢の進行を遅らせ、1年に1度のダスキンで完全除去するのが良いでしょう。
レンジフードでも書いたとおり、普通の人が取り扱えない強力な薬剤が必要となるため、一般人が頑張って磨いたところで同じようにピカピカにするのは困難です。
鏡に傷を付けてしまったり、最悪のケースでは鏡を割ってしまうこともありますので、自分で解決することはお勧めしません。
浴室の鏡を割ってしまったら、特に小さなお子様がいるご家庭では業者清掃を依頼すべきでしょう。
大袈裟に思われる(自分で片付けられる)かもしれませんが、ガラスの小さな破片は目に見えません。フローリング床とは違って濡れていることも多く、入念に掃除機を掛けて破片を取り除くことも困難です。
ガラスを片付けた日から1ヶ月程度は、入浴したり掃除する度に、時々何らかの刺傷・切傷を受傷することになりますので、素人清掃は見合わせるべきです。
便器
10,000円/年
お手洗いは毎日掃除していれば、頑張らなければ落ちないような汚れ方をすることはありません。
それでも便槽内は、一定水位で水が張られているため、水と空気両方が接することとなる喫水線には主にミネラルを主成分とした頑固な汚れが付着していきます。
1年365日、毎日固いスポンジで手磨きしていれば、かなり軽減できますが、旅行等で家を空けることもあるはずですので、現実的ではありません。
トイレは、1日の終わり(体全体を洗う入浴前がおすすめ)にしっかりと(5分程度の時間を掛けて便槽の縁の裏側やシャワーノズルはもちろん、低い部分の壁や床も水拭きする)掃除することをおすすめします。
これをするだけでも、触ることに抵抗を感じるような極端な汚れが付いたり、臭いを発することがないため、抵抗なく手洗いできるようになります。
手洗いができれば、縁裏なども含めて洗い残しがない状態が保てます。
もちろん、輪ジミ(俗に言うところのサボったリング)ができることはまずないでしょう。
それでも冒頭での説明の通りミネラル成分が蓄積していきますので、指でなぞると喫水線付近に僅かな段差を感じる状態になります。
そのため年に一度、ダスキンに磨いてもらうのがオススメです。
これらの掃除は、人によっては「気にしない」「贅沢」と考える人もいると思います。
綺麗に使うよりも
・掃除にかかる費用をローン返済にまわして広い家に住みたい。
・お気に入りの家のためなら掃除を頑張れるので、その分をローンに回したいというのであれば、それも一つの考え方だと思います。
特に自分で掃除を頑張るのであれば、家に愛情を込めて自分の手でメンテナンスすることになるため、非常に感心した心がけだと思います。
高額な家電製品が同じような時期によく壊れるという話、度々耳にすると思います。
その理由の一つに、引っ越しのタイミングで同時にそろえることが多く、同時に寿命を迎えることが挙げられます。
概ね8〜13年程度で軽い故障(だましだまし使っているという状態を含む)が続くようになり、13年程度で買い換えが集中するようになります。
これらのことが資金計画で予め考慮されていないか、ギリギリの資金計画で住宅を購入すると、急に故障したときに慌てることとなります。
是非念頭に置いて資金計画を立てることをお奨めします。
熱源機(給湯器・風呂釜・ボイラー・エコキュート等)
追い焚き機能付き24号フルオート給湯器 270,000円/13年
TES(ガス床暖房付き)給湯器 400,000円/13年
エコキュート 800,000円/13年
エネファーム 2,700,000円/13年
熱源器が故障すると、その日からお風呂に入れなくなります。
冬にお皿を洗ったり、掃除にお湯が使いたい程度であれば、我慢で解決できますが、入浴できなければ生活に深刻な影響をもたらします。
熱源器の多くは10年以上問題なく使えることが多いため、故障したときには既に補修用性能部品の在庫がなく、修理できないことがあります。
買い換える場合、経済情勢や季節によってはメーカーストックがなく、現実的な時期に更新してもらえないことがあります。
新型コロナウイルス感染症の拡大期に見られた物流や製造の世界的な混乱は記憶に新しいと思います。
問題なく動いていても10年、長くても13年が経過したら交換すべきです。
熱源を給湯・風呂以外で活用するエネルギー統合装置(代表的なものとしては、東京ガスが提供するTESなど。家庭向けではガス床暖房で採用されているケースが多いです。)を搭載した熱源器やエコキュート、エネファーム(燃料電池で発電する際に発生する熱で給湯するシステム。発電した電力は蓄電して環境保全に貢献する、売電して収益を得るなどして活用。)の場合、高額になりがちです。
より計画的に準備する必要があります。
エアコン
400,000円(3台)/13年
個室のエアコン(多くは2.2kw)であれば、工事費込みで10万円でお釣りが来る程度です。
それくらいならちょっとした臨時支出だと思って割り切れるでしょう。
あまり神経質になる必要はないかもしれませんが、多くの場合、人が寝起きする部屋全てに設置してあることが多いことと、リビングルームは高性能な機種を設置しているケースが多く、20万円を超えることも珍しくありません。
リビングルームは、隣接するキッチンスペースや一続きになっている部屋(襖で区切られて和室になっていることが多い)なども空調面積に含めて計算するため、どうしても高性能機種になってしまいます。
合計すると、3台で40万円程度の出費となります。
13年程度で壊れることを想定して計画的に準備をしておくと、いざ故障しても直近の賞与で買うつもりだった欲しかったものを我慢する必要がなくなります。
浴室乾燥機
65,000円/10年
浴室乾燥機は、換気扇も兼ねていることから乾燥機能を使わなくても傷んでいきます。
浴室で乾燥機を使っていなくても、平成築以降の住宅では、浴室とお手洗い、洗面所3か所の換気を1台の浴室乾燥ユニットでまかなっていることが多いため、想像以上に酷使されています。
表から見るとしっかりした造りに見えるが内部構造はやや頼りない材料が使われていることが多いため、10年程度使っているとファンの軸受けが変形して異音を発することがあります。
※衛生面の理由から換気機能を切ることはお勧めしません。
器用な人であればキャビネットを開けて、シャーシの変形を修正して修理できることもありますが、現実的には買い換えることになります。
浴室乾燥機は高級なイメージを持っている方が多く、故に高額だと思うかもしれませんがそれほど高価なものではありません。
弊社社長・大溝は賃貸アパートの換気扇を浴室乾燥機に付け替えたことがありますが、浴室乾燥機本体は浴室換気扇よりも一回り大きい程度で、構造的に差を感じませんでした。
本体価格はパナソニックの機種でも特売を狙えば4万円でお釣りが頂ける程度です。
最初から浴室乾燥機が付いた物件であれば配管などは使いまわせるため工賃も安く、65,000円程度で交換できることが多いです。
安くても、塵も積もれば山となりますので、住設費用の総額に含めて更新計画を立てるべき内容となります。
レンジフード
75,000円/10年(または7万時間)
※自分でモーターだけ交換するなら15,000円
弊社社長・大溝は5年前まで喫煙者でした。
壁を汚したくなかったので24時間、換気扇を運転させていたところ、築7〜8年が経過する頃から金属が擦れたような異音がするようになりました。
中を開けて確認したところ、シロッコファンの根元に取り付けてあるモーターの軸受けが摩耗していることが発覚。
モーターだけ取り寄せようとしたところ、部品保管期間が過ぎていたため、レンジフードごと交換する必要がありました。
異音が発生するまでの時間を計算したら、約7万時間でした。
過酷な使い方をするなら、入居時に予めモーターだけ取り寄せて浴室天井裏などにストックしておくと良いでしょう。
そうすることで寿命が2倍になります。
メーカーは、使用期間を10年と決めていることが多いです。
レンジフードの電気系統は、モーターとスイッチ程度のものですので、10年を大きく越えても簡単に壊れるものではありません。
でも稀に配線類やスイッチアセンブリが油分で侵され、材料が劣化している場合もありますので、過信は禁物です。
少なくとも弊社社長・大溝なら自分でモーターだけ交換して、スイッチ周りの配線の絶縁材が劣化していないか定期的に確認して使い続けますが、心配であれば10年ごとに交換すべきでしょう。
ビルトイン食洗機
修理 50,000円/5年
買い替え 200,000円/15年
食洗機に限らず家電製品全般、モーターを使用した機械は比較的早く寿命を迎えます。
ビルトイン食洗機も、シャワーノズルが回転しているので軸受けの損耗に伴う不具合に見舞われます。
加えて、温水(熱水と呼ぶほうが正確だと思います。)と冷水を交互に扱うため、パッキン類の収縮やキャビネットの熱膨張によるダメージが蓄積して、早ければ5年程度でプレ洗浄動作が終わる頃にエラーコードの表示と共にアラームが鳴って動作停止することがあります。
このため、5年に1度程度は修理を要することが多いが、故障していなくても5年に1度は点検を受けることをお勧めいたします。
ビルトイン食洗機のフロントパネルは新築時、システムキッチンの扉の面材と同じ材質のシートが採用されていることが殆どです。早めに修理をすれば、面材を合わせることができる確率が高くなります。
予め、将来を見越してシートかパネルを2〜3台分ストックしておくのも一つの方法です。
住設機器まわりの補修用性能部品は、浴室天井裏などに保管しておくと良いでしょう。
なお、面積に限りがある住宅をリフォームして住む場合、食洗機が不要であるか、余程の理由がない限りはビルトイン食洗機は取り付けることをお勧めいたします。
外置きタイプであれば3万円程度で販売されているものもあり、一見経済的であるように思いますが、これが置ける余裕はないはずです。無理して設置しても不満が蓄積するためお勧めできません。
設置面積(=物件価格)を削減するために必要なコストと考えて、割り切りましょう。
ガステーブル
ガステーブル (考える必要がない)
可とう管(ガスホース)点検交換 16,000円/8年
IHクッキングヒーター(工事費込み) 119,800円/12年
ガステーブルは、お手入れが行き届いていればまず故障することはありません。
但し、Siセンサーが搭載されていない機種であれば安全面を考慮して、お取り替えをお勧めいたします。
Siセンサーは、五徳に載せた鍋の底面の温度や火の状態を監視して危険と判断されれば火を止めたり火力を落とす安全装置で、平成17年以降に発売するガステーブルでは搭載が義務とされました。
そのため、それ以前に建築された住宅でリフォームや買い替えが行われていなければ、Siセンサーが搭載されていない可能性が高いでしょう。
Siセンサー搭載機種は、比較的目立つ位置に2cm角のロゴが付いているため一目で判ります。
但し、安全に充分注意できる方であれば、必ずしも買い替えを急ぐ必要はありません。
理由は、安全と引き換えに使い勝手があまり良くないからです。
フライパンが少しでも熱くなりすぎるとすぐに弱火になるため、火力が弱いと美味しく作れないチャーハンなどはもちろん、ステーキに焦げ目を入れることさえできないくらい閾値が厳しく設定されています。
強火力バーナーのみ、この機能を解除できる機能が搭載されているものの、ボタンの長押しなどの特別な操作が必要なことに加えて、やはりチャーハンをパラパラに仕上げる程度の火力には遠く及びません。
一般的には火力が弱いとされる電気(IHクッキングヒーター)の方が、Siセンサー搭載のガステーブルで作るよりも美味しいといった逆転現象が起きています。
餃子を焼くときなど、熱したフライパンに水を入れた時に発する蒸発に伴う轟音と大量の泡は、「フライパン、いきなり割れたりしないだろうな?」と恐怖を感じるくらいです。
ただし、IHクッキングヒーターは電気製品ですのでガスコンロに比べると寿命は長くないはずです。
10年程度と考えてください。
電気の場合、引き込み線の容量に気をつける必要があります。
現在の契約容量に対して最低でも20アンペア、3口タイプのものをフルに使うと60アンペアが追加で必要となります。
3人家族であれば、同時に3口使わないように気をつければ60アンペア契約で充分ですが、8〜10KVA(80〜100アンペア)契約が理想です。
平成築の住宅であれば、分電盤・引き込み線ともに8KVA(80アンペア)契約が可能であるものも多く普及しています。
20〜30A契約が一般的だった平成初期でも、エアコンを全室に入れた家庭で10KVA(100A)契約をしている人がいました。
一般家庭でも、60Aを超える契約はできますので、最大容量の確認をしてから導入を検討するのがお勧めです。
ガステーブル自体は冒頭で書いた通り、簡単に壊れるものではないものの、8年に1度は可とう管の交換を業者に依頼することをお勧めいたします。
可とう管は、ゴムホースのようなものです。
平成初期までは、ビルトインオーブンやガステーブルはガス栓とゴムホースで接続されているものが多く、誰でも設置や交換ができました。現代では屋外給湯器の設置工事に使われるような堅牢なゴムホース(これを可とう管といいます。)を使用して、水道パーツに見られるようなねじ式の器具で接続しなければならなくなりました。
これと同時に、有資格者でなければ設置や交換はもちろん、取り外しさえできなくなりました。
可とう管は、屋外給湯器が寿命を迎える13年間、雨ざらしで使えるくらい堅牢な部材ですが、念の為点検・交換を受けることをお勧めします。
それから、一部の元栓(可とう管が接続されている根本のコック)は、ガステーブル下に収納した鍋がぶつかるなど、日常的に衝撃が加わることで軽微なガス漏れが起き、稀に小規模な爆発事故が発生する例が平成20年頃に報道されていました。
この事故を受けてガス供給各社は、不具合発生の原因となる部品の交換を実施しています。お住まいの住宅にこの対策が施されているかどうかは、ガス会社等のホームページでご確認ください。
地元密着系の中小のプロパンガス会社ですと、ホームページ自体が存在しない場合もあります。
念のため、東京ガスやニチガス、ミツウロコなどの大手ガス供給会社のホームページを参考にすると良いと思います。
ビルトインオーブン
電気式・ガス式ともに (考える必要がない)
可とう管(ガスホース)点検交換 16,000円/8年
ビルトインオーブンもガステーブル同様、比較的故障が少ない機器です。
受け皿を回転させるための可動部分がありますが、構造がシンプルであることと、浴室乾燥機のように四六時中回転しているわけではないため、回転機構にダメージが蓄積することもありません。
テレビやステレオと同じように壊れた時に考えれば良いもので、予算にする必要はありません。
但し、ガスオーブンの場合は、8年に1度は可とう管の交換を業者に依頼することをお勧めいたします。
可とう管は、ゴムホースのようなものです。
平成初期までは、ビルトインオーブンやガステーブルはガス栓とゴムホースで接続されているものが多く、誰でも設置や交換ができました。現在では屋外給湯器の設置工事に使われるような堅牢なゴムホース(これを可とう管といいます。)で、水道パーツに見られるようなねじ式の器具で接続しなければならなくなりました。
これと同時に、有資格者でなければ設置や交換はもちろん、取り外しさえできなくなりました。
可とう管は非常に堅牢で、屋外給湯器が寿命を迎える13年間、雨ざらしで使える堅牢さがありますが、念の為点検・交換を受けることをお勧めします。
ビルトインオーブンは、ガス式をお勧めいたします。
築年数が経過した物件では、電気の契約容量に限りがある場合があります。
この場合、ガスオーブンであれば電力を殆ど使わずに電気では出せない高火力を出すことができます。
仮に60アンペア、8KVA(80アンペア)契約が可能であっても、オーブンを使うために契約容量に余裕を持たせるのは不経済です。
また、パンやケーキがおいしく焼けることは言うまでもありません。
但し、人によってはガス独特の匂いが気になる方もいます。
そうした方は、電気の方が良いでしょう。
強火力と無臭の両立を電気で実現することは困難です。
業務用の動力オーブン(3相3線交流と呼ばれる、主に工場に引き込む電源)を使うか、炭火で調理することになります。
家庭用オーブンの話をしていて電気とガス、どちらが良いかという本章の趣旨にそぐわないため、考える必要はありません。
無臭の電気で焼き上げるパンやピザよりも、多少の癖があってもガスで焼く方が美味しいことは言うまでもありません。
※ケーキは電気(東芝の石窯オーブンがおすすめ)で十分です。
温水洗浄便座
62,500円/10年(撤去費用・工事費込み)
温水洗浄便座は、ごく稀にノズルが出なくなったという話を聞く程度で、故障例の大半は初期不良ばかりです。
故障が少ない製品の一つではありますが、10年程度で更新することをおすすめします。
温水洗浄便座のキャビネット内は、樹脂製のパイプで水が引きまわされています。
引き回し経路の中には、ノズルなどの可動部もあることからパッキンまたはシール、動きに対応するための柔らかいチューブ等が使われています。
これらが劣化すると、キャビネット内で漏水することになります。
キャビネットの外に漏れ出るほどに大量または常時漏水すればすぐにわかりますが、温水洗浄時だけ漏水してキャビネット内にとどまるような場合、プリント配線基板などの水に弱い部分が冠水する危険があります。
コンピュータなどが使われている制御部分が冠水した場合、その瞬間から使えなくなるため、すぐ異変に気づきますが、制御部分に電気を供給するために使われる電源回路(トランスやDC/DCコンバータ)は、デリケートな電子部品ではないため、冠水しても漏電したまま機能し続けます。
電源ブロックの冠水に気付かず使い続けることで錆びが進んだり、電気分解で金属の腐食が進んで外れ落ちたトランスや電源ICの金属部分が電源コードの取り付け部に接触すれば、発火することもあります。
実際、温水洗浄便座が火元となる火災も時々起きています。
弊社が知る限り、少なくともTOTOとパナソニックは推奨使用期間を10年と設定しています。
この期間は少なくとも劣化が原因の事故は起きないと設定して定められた期間となりますので、この期間での更新をお勧めいたします。
給水・給湯・排水管および追い炊き配管・床暖房の配管
配管更新のための最低限の工事 1,100,000円/40年
※または入居後すぐ
解体のついでに水回り更新 3,600,000円/40年
給水管は、昔に比べて格段と性能が上がったことで、寿命が飛躍的に伸びたものの、永久に使えるものではありません。
新築で住み始めても、概ね築40年前後で交換することを推奨します。
万一漏水事故を起こすと、その責任の多くは専有部所有者が負うこととなります。
管理組合が負担してくれるだろう、負担すべきだろうと誤解している方がいますが、管理組合が負う責任は、躯体(コンクリート製の壁や床)に埋設されている部分までです。
躯体は共有部分だからです。
マンションの多くは、専有部分の外からコンクリート壁や床を貫通する形で給水管や給湯管が引き込まれています。
壁から内側の部分は、専有部所有者が管理しなければなりません。(責任分界点)
下階への水濡れ補償はもちろん、専有部所有者自身も壁や床が冠水するため貼り替えせざるを得ない状態になるなど、大きな出費を余儀なくされることもあります。
下階への補償は個人賠償責任保険などでカバーできる場合もありますが、専有部所者自身の部屋の修理や床下乾燥に伴う解体・復旧費用は専有部所有者が負担することになります。
こうしたリスクを少しでも減らすため、早期に予知保全を行うことが望まれます。
専有部の配管メンテナンスについての具体的な内容は[選ぶ時の注意点]->[配管が古い]に記載します。
建物全体の給排水管の更新タイミングの多くは、築30〜35年付近で計画されています。
配管の更新を行う際は、専有部分の壁や天井、床の一部を剥がす必要が伴う工事になることも少なくありません。
この場合、復旧費用は原則専有部所有者負担です。
このタイミングで水回りの壁や天井、屋内の大部分の床を張り替えるリフォームを計画します。
築30年が経過すると、専有部所有者もライフスタイルが変わっていることが多いと思います。
例えば、子が独立して部屋数が不要になる一方で、体が不自由になったときに備えて水回りの間口を大きくしたいといった希望がでることもあります。
一般的な分譲マンションだと、標準的な間取りのままお手洗いや浴室間口を大きくすることは不可能です。
そのため、子ども部屋だった場所を取り壊して広めのお手洗いや浴室を設けることもあるでしょう。
こうしたことも住宅本体の費用とは別に計画することで、永住も夢ではない状況に近づけることができます。
内装補修・リフォーム
クロス貼り替え 500,000円/回
※子が落書きや汚損等をしなくなった時期に実施。以降15年ごと
フローリング張り替え 700,000円/15年
※但し荷物部屋は貼り替える必要なし
この項目は、必ずしも準備する必要はありませんが、壁や床は年月の経過で傷んだり汚れが目立つようになってきます。
半永久的に使えると思われがちなフローリング床も、無垢材(*1)でない限りカーペットやCFシートと同様、10〜15年程度の使い捨てと考えて過言ではありません。
壁と床の突き合わせ部分に使われる幅木は、一部の高級品にはフローリングのたわみなどで隙間が生じないように床に接する部分にゴム製のエプロンが付いているものがあります。これも築10年程度経過すると風化して割れて隙間があき、蟻などの侵入経路となることがあります。
そのため、建物全体の大規模修繕(13〜15年ごとに実施)と同じタイミングでフローリングと幅木の交換、クロス貼り替えをお勧めします。
ただし、これは必須ではありません。
普段からこまめに掃除が出来ていて、ワックス等でメンテナンスできていたり、自分でクロス貼り替えが出来る場合や、そもそも汚れても気にしない人はもう少し安くなるか、必要の無い支出となります。
(*1)マンションの床は、防音の観点により無垢材が採用されることは殆どありません。
木材が使われているのは良いものでも表面の1ミリ程度で、残りの十数ミリはウレタン系の吸音材で出来ています。
そのため傷に弱く、人が歩く程度の加圧でも少しずつダメージを蓄積していき、築10年を経過する頃にはヘアクラックが目立ってきます。
マンションには、管理費・修繕積立金が付き物です。
これらの多くは、新築の時には安く設定されていて築年数を重ねるにつれ上がっていくことが普通です。
理由は以下の通りです。
・分譲会社が少しでも物件を魅力的に見せるため、これらの費用を抑えて販売している。
・新築時にあらかじめ計画した修繕計画以上に不具合が進むなどして、このまま続けば正常な管理ができなくなると判断した。
殆どのマンションでは、計画通りに管理されることはありません。
どのマンションにも、設計時には見抜けなかった弱点が必ずあり、集中的に傷む建具類などがあるためです。
例えば、自転車置き場の扉などは、前輪のタイヤで突っ込む形で開ける住民がいるため、わずか半年で歪み始めて2年ごとに交換するケースなどがあります。
約100世帯が居住するマンションでは、当初7500円程度で設定されていた修繕積立金が築7年、10年、12年のタイミングで数千円ずつ値上げし、15年を超えてくると1万5000円程度になっていることが普通です。
管理費は、修繕積立金ほど極端に値上げすることはないものの、物価と連動して上昇する可能性はあります。
この他にも、エレベータや駐車設備、防犯ニーズの高まりなどで追加設備などを導入すたりすると、管理費と修繕積立金の合計額だけでなく、各設備会社への支払いなども生じるため、築20年近くなると約3万円くらいになっていることが多いです。
当初、合計で1万5000円程度だった合計額が2万3000円くらいになる時期は、子に学費がかかる時期と重なります。
毎月の支出が万単位で変わるため、これらも予め織り込むことが肝要です。
特に段階金利(固定金利制の住宅ローンで、予め契約で定めた時期を迎えることで金利があがること。後述。)による金利上昇時期と重なることも多いです。
その場合、毎月の住居費が3〜4万円も変わってくるケースもありますので、注意が必要です。
それから、戸建住宅を検討される方が口にするメリットとして、毎月の負担がないことを挙げる方がいます。
この考え方は非常に危険です。
できれば13年、どれだけ長くても20年(17年を過ぎたらレッドゾーンだと思ってください。20年放置すると水漏れを原因とした何らかの軽い不具合が出てくるはずです。)に1度は屋根と外壁のメンテナンスが必要です。
そのため、最低でも建築費の1000分の1の積み立ては行うようにしてください。
工務店に建ててもらった平均的な木造住宅の場合、建築費の相場は約1400万円です。
このケースでは、毎月1万4000円を積み立てていれば、健全な維持管理ができるという計算になります。
家を買うとき、住宅本体にばかり意識がフォーカスされがちです。
そのため、住宅を購入しただけで息が上がってしまい、ありものの家具や家財で過ごすことも・・・。
「ハコだけは立派だが・・・」
このような状態です。
新しく転居したマンションと、これまで使っていた家財の相性がチグハグで、家具を買い換えるまでのしばらくの間、かえってこれまで住んでいた家の方が使い勝手が良かったなんてことも割とありがちです。
ここまでは、住宅本体の費用を抑えることで生活全般の質を高めることについて説明してきました。
ここでは発想を変えて、暮らしの質を高める要素にお金をかけていきます。
マンションだけだとただの建物です。
やはり、家具や生活用品がしっかり揃っていてこそ「家」ではないでしょうか。
極論をいえば、家具調度品は一切の妥協をせず思い通りのものを買います。
浴室にはサウナがあり、ジェットバスが付いたジャグジーのような広めのお風呂があるような感じです。
費用をかけるといっても、一般人の常識的な感覚では40万円程度も掛ければ納得できる意匠の居心地よいダイニングセットを揃えることはできるし、上を見ればキリがないソファーセットだって50万円もあれば、充分満足できる製品に巡り合うことはできます。
したがって余程のこだわりがなければ青天井になることはないでしょう。
既存の水回り+1部屋を壊してサウナやジャグジーを新設しても、家具と合わせて500万円程度もあれば充分お釣りが来るのではないでしょうか。
意外と高価なものはカーテンと食器類、照明類です。
特にカーテンは家具店などを見て回っていて、「おっ!これは・・・?!」と感じたものの値札を見ると、腰を抜かすほどの衝撃を憶えることになります。
一間(幅1.8メートル)の窓が2つ並ぶリビングのカーテンの場合、だいたい30万円程度するでしょう。
照明も、絢爛豪華なシャンデリア・・・とまではいかなくても、少々デザインが洗練されていてカッコいいなと思う程度の製品なら、だいたい5〜7万円程度の値札がついていることが多いです。
一般的な感覚の人間でも惚れ込んでしまう製品の中には、10万円台前半のものも珍しくありません。
食器は毎日使うものなのでこだわりたいですね。
鍋なども、廉価品でなくル・クルーゼの鍋で煮込んだ煮物は一味も二味も違います。
ル・クルーゼの鍋を使って直火で炊いたご飯は絶品です。
ご飯が絶品といえば10万円前後する高級炊飯ジャーも各社から発売されていて気になりますね。
そして家電といえば電気圧力鍋やパン屋さんとコラボレーションで開発された電気トースターなどもあり、やはりこれらも桁が一つ違います。
映画がお好きならホームシアターも欲しいところでしょう。
邪魔な配線類を壁や天井裏に埋め込んでプロジェクターを天吊りにして、リアスピーカーを天井に埋め込めば、インテリアを犠牲にすることなくハイエンド機器を採用した臨場感抜群のシアターシステムが完成します。
このように、一切の妥協を許さない「ときめき」に囲まれる生活はより一層満ち足りた毎日を届けてくれるでしょう。
「ときめき」と聞くと、こんまりさんを連想すると思います。
もちろん、それを承知で言葉を借りさせていただいています。
そのような洗練された空間づくり・・・トータルでの「家」を目指した資金配分を行うのもすごく楽しいと思います。
但し、ここで購入した家具や家財、設備などは維持管理も考えておく必要があります。
最初にいたずらに高価なものを揃えてしまうと、適切な時期に買い替えができずにボロボロになっていく一方・・・ということになってしまいます。
住宅ローンの額が少ないか、いっそのことその少ない借入額を早期に完済してしまえばこれらの維持管理ができる余裕が出てくることは言うまでもありません。
近年、新築マンションのチラシを手に取ると月々の支払い金額で価格表示されたものが増えた印象を感じます。
もちろん、これが悪いとは言いません。
賃料を払い続けるくらいなら、住宅を購入した方がいい。
そうしたモチベーションで買って、35年かけて返済を進めていく。
これも立派な買い方です。
ただし、借金をしているという感覚までもなくしてしまうことは非常に危険です。
賃貸住宅と比較した時の決定的な違いが資金計画に織り込まれていないケースをよく見聞きします。
購入した場合、全て自分で維持管理をしていかなければいけません。
固定資産税・都市計画税程度は不動産屋さんから聞かされていたり、一般常識として想像できると思いますが、ここまでで紹介した通り、時間の経過とともに健在化する支出は意外と見えていないものです。
塵も積もれば山となる。
目に見える部分だけで資金計画を立ててしまうと、だいたい年30万円くらいは「あれ?!計算が違うぞ。」という事態に陥ります。
多くの居住者は、住宅の購入ができる程度の経済力を持つため渋々負担しているのが現状ですが、一方、資金計画が狂うことによる弊害も生まれてきます。
ここまで順調に読み進めたなら、その弊害は改めて言及するものではありませんが、生活や教育の質を大きく落としてしまいます。
月々いくら・・ではなく、物件価格としっかり向き合っていただきたいと思います。
今は昭和ではない。バブルの恩恵に与れる時代でもない。
そう言われればそれまでとなりますが、一世代前までは最初の10年でどこまで元本を減らせるかが勝負だ・・と言われる時代がありました。
現代では、勤勉でありさえすれば当たり前のように銀行が住宅資金を用立ててくれますが、昭和後期までは容易ではありませんでした。
一流企業(主に財閥系企業)に永い間勤務している、公務員であるなどでもない限り、一般人が金融機関から借金をすることは極めて困難でした。
遡ること80年前・・・戦後焼け野原から復興が始まった日本。
当時は現代のような持ち家文化はなく、借家住まいが主流でした。
その借家オーナーである大地主は戦後の混乱で糧を失い、財閥は解体させられ、資金力がある企業はGHQにより厳しく営業内容が制限される中で、戦後何年経っても住宅不足は解消されませんでした。
終戦から数年が経ち、戦後復興に向かう歩みは政府の期待を大きく越える逞しさがありました。
国民一人一人の力を信じよう。未来を委ねよう。
そうした動きの中で、住宅金融の制度設計が始まりました。
昭和26年、一般人が住宅資金の融通ができるようにするための政府系金融機関として、住宅金融公庫が営業を開始。
国民向けに住宅資金の直接貸付業務を開始しました。
現在、フラット35として幅広く知られる住宅金融支援機構の前身です。
現代では、属性が良ければ当たり前のように35年のフルローンが組めますが、当時はこのような経緯によってある程度は施主が努力して、それでも足りなければ政府が用立てるというスタンスでした。
そのため、当時の想定での返済期間は10〜15年でした。
高度成長期に入り、豊かになるにつれて支出が多様化したこと、それから物価上昇に伴う建築費の上昇、好みの高級化などで資金ニーズがより高まり、10年程度で返済できる額ではなくなったことから、償還期間は20年、30年と伸びていきました。
このように、本来は頭金を十分に用意して、購入後は生活を切り詰めるか切り詰めなくても良い物件価格の住宅に住むことで10年で弁済するのが本来の買い方なのです。
そのため、住宅金融公庫は段階金利制度を設けていました。
一例を挙げるなら、
最初の10年は2.6パーセント、以降は4パーセントといったものです。

最初の10年で返せる範囲は福祉で、それを超えた分は贅沢に値する。
極論を書くとこのような形になります。
築10年が経過する頃には、教育費負担が大きくなる世帯が増えてきます。
そうした事情もあって、平成半ばまでは最初の10年で返せるだけ頑張って返そうという方を多く見聞きしました。
弊社も、最初の10年である程度目処をつけていただくことを強く推奨しています。
35年で組んだローンを10年で返すために必要なことは、言うまでもなく繰上返済です。
※急なアクシデントに対応できなくなるので、間違っても10年ローンで申し込まないでください。35年で申し込むのが基本です。
繰上返済は通常、数万円の手数料が必要となります。
そのため、多くの人は100万円単位で行います。
100万円は、多くの人にとってかなりの大金です。
貯めるのに1年程度かかるのではないでしょうか。
せっかく苦労して貯めたお金で繰上返済をしようとしても、元金が5000万円だと焼け石に水のような感覚になります。
これなら、手元に置いておいた方が良いと判断される方もいらっしゃるでしょう。
そうすると、繰上返済は一向に進まないことになります。
これに対して、借入を1000万円に抑えた場合、100万円の繰上返済の効果は非常に大きいものとなります。
これを10回繰り返せば完済できるともなれば励みになるでしょう。
実際にできるかどうかは別として、毎月の返済と、これまでに紹介した維持管理コストの合計額を負担し続けながら、10年で元本を完済できる計画をお勧めいたします。
実際には想定できないアクシデントなどがあって、思うように繰上返済ができないこともあるでしょう。
それでも、12〜15年程度で完済できる計画です。
先ほど紹介させていただいた住宅金融公庫の段階金利は、10年が経過した時点で金利が上がります。
仮にアクシデントがあって、築10年が経過した時点で残債が300万円程度あったとしましょう。この金額に対しての4%であれば、金利負担は決して大きいとまでは言えません。
クレジットカードのリボルビング払いや、消費者金融を利用すると、50万円、100万円といった大きな借金をしても月々の返済は1〜2万円程度と軽い負担となっています。
しかし、元本と金利の内訳を見ると金利の割合に驚くことになります。
クレジットカードのリボルビング払いも、消費者金融の返済も、最低返済額に甘えていると、現実的な期間で元本を弁済することは困難です。
10年以上はかかるでしょう。
お金に余裕がある時に繰上返済することが前提とされたシステムです。
住宅ローンも、これと同じです。
毎月の返済は、ローン契約を維持するために必要な最低限の支出と捉え、これとは別に行う積極的な弁済(繰上返済)だけで元本弁済できる範囲で資金計画を立てることが健全です。
例えば、無理なく負担できる住居費を月11万円、年間で貯蓄可能な額を100万円としましょう。
まず、住居費から以下のものを差し引きます。
・維持管理コスト 25,000円(総額を月割)
・管理費 25,000円
・固資/都計税 6,000円(年額を月割)
残りは54,000円です。
年間の貯蓄のうち、50%を繰上返済原資とします。
例えば、1000万円をフラット35で準備した場合、月の返済額は33,000円となります。
先ほど計算した住居費の残り54,000円から差し引いた残り21,000円も繰上返済原資にできます。
21,000円 x 12か月 = 252,000円
年間で貯蓄できる額100万円のうち、半額の50万円を繰上返済にまわすと、
(500,000円 + 252,000円)x 10年 = 752万円
10年で無理なく返済できる額は752万円となります。
月の返済額33,000円とした根拠は、フラット35で1000万円を用意した想定によるものです。
248万円不足しているので、この資金計画でも不健全だ・・・ということになります。
でも、よく考えてみてください。
毎月、元利均等で33,000円ずつ返済していることを忘れていますね。
毎年752,000円(または16ヶ月ごとに100万円)ずつ繰上返済していれば、少なくとも5年目以降は元本の割合の方が多いし、終盤はほぼ全額が元本であるはずです。
248万円程度であれば、間違いなく償還されているはずです。
このように、毎月の支払い分は「忘れてた」・・・とする程度が健全でしょう。
この資金計画が実現できるのなら、家賃を払いながらでも頭金500万円を準備するのは現実的だと思います。
これらを合計すると、ちょうど1500万円となります。
標準的なファミリー向けマンションの専有部面積は、70平方メートル前後がボリュームゾーンとなります。
大都市通勤圏で1500万円程度で探すと、ここまで広い物件はなかなか見つかりません。
新耐震基準に適合した住宅の中から探すと、多くは50平方メートル前後にとどまります。
4人家族で普通の暮らし方をすると、ややストレスを感じることもあります。
生活習慣の見直しや工夫が必要となりますが、楽しみながらそれができる方法をご紹介します。
ご自身にできるか、またはチャレンジすることが楽しいと感じられそうか、こちらを読んで判断してみると良いでしょう。
生活習慣を変える
モノを減らす
4人家族で50平方メートルだとやや狭いと感じるでしょう。
快適に生活ができるだけの空間を残そうとすると、収納が不足してしまいます。
一方、人が管理できるモノの量には限界があり、余程記憶力が高い人を除いてはワンルームマンションに一人で住んでいても使用頻度が低いものはしまった場所を忘れてしまう程度にとどまります。
しまった場所を忘れて買い直せば、元々持っていたモノを収納している場所はデッドスペースになります。
まずは、自分自身が管理できる量に減らすところから始めます。
モノを減らす考え方は3つあります。
・物への執着を断つことで身軽な暮らしを実現する。(断捨離)
・手に取ったり眺めたりしているだけで心浮き立つものだけを残し、それに囲まれる空間造りを目指す。(こんまりさんの考え方に非常に近いものとなります。)
・モノを減らすこと自体を目的に、ゲーム感覚で必要なモノを絞り込む(ミニマリスト)
各々メリット/デメリットがあり、人によって向き・不向きがあるため「どれが良い」と断言できません。
少なくともこの3つの方法に興味を持って勉強してみることをお勧めいたします。
実際には、人によってバランスが異なるものの、この3つのエッセンス全てが役に立ってきます。
繰り返しになりますが、人が管理できる量には限界があり、その量はワンルームマンションに住んでいても、モノをなくすほどです。
・既に持っているモノを再度買う金銭的な無駄と面積的な無駄
・紛失したモノを探す時間の無駄
これらの無駄を累積すると、人生の損失はかなりのものになります。
豊かで満ち足りた生活を送るためには、ある程度の無駄は必要ですが、ここに挙げる無駄は何も生み出さない無益な無駄です。
可能な限り減らしたいです。
せっかく荷物の整理をしても、時間の経過で再びモノが増えていきます。
例えば家電製品を買った時に付属するUSBケーブルや、デパートやブランド製品の紙袋など、意匠が綺麗だったり、新品を捨てることに尻込みしてつい溜めがちです。
でも、数ヶ月後にそれらを目にした時、そうした感情はすでになくなっています。
溜まりやすいモノをストックする場所は、半年ごとに整理するか収納量を強制的に制限するため、専用の収納ケースなどを用意するのがお勧めです。
弊社社長・大溝は、次の基準で持ち物を厳選しています。
・自分が記憶できる限りのモノしか持たない。
→しまった場所を忘れるようなものは捨てる。
・憶えていられるもののうち、毎日使うものは手にするたびにそのモノが使えることに幸せが感じられるモノを使う。
→その多くは高級品であること多いです。
でも、いたずらに高級品を買い集めるようなことはしていません。
例えば、デッドスペースにジャストフィットような容器が偶然100円ショップで見つかったような場合は、価格は安くても満足は満たされます。
可能であれば家具類も厳選すると良いでしょう。
部屋の四隅が見える状態であれば理想です。
家具等を密集させず、部屋の四隅が見えるような使い方をしていれば4帖半でも狭さを感じさせません。
リビングを夫婦の寝室にする
子ども部屋が必要になる時期だけ、リビングを夫婦の寝室にすれば子ども部屋が確保できます。
多くの人が「ありえない」と思うでしょう。


これは別荘シェアリングサービスで提供させていただいている弊社物件(弊社社長・大溝の旧邸)の写真ですが、耐え難いほどの違和感を感じる人はあまりいないと思います。
リゾートホテルの客室がこのような感じではないでしょうか。
内装に意匠が入っていることで、雑然とした見え方にならないのも理由の一つかもしれません。
テレビがないあたり、現実感がないように見えますが、

ダイニングテーブルの下に36インチのテレビが埋め込まれています。
いまは取り外していますが、天井付近に見えるコードは、プロジェクタもつなぐためのものです。
壁から額を外せばスクリーンになり、120インチの大画面で映画が楽しめます。
耐え難いほどのストレスを感じるのであればやめるべきです。
ただ、子ども部屋が必要な年数を考えてみるとよいでしょう。
子ども部屋は、自我が芽生える8歳くらいから大学を卒業する23歳くらいまでの15年程度しか必要としません。
弊社が中心的にお勧めする物件は横浜市なので、子が高校を卒業したのち進学を理由として独立することは地方都市ほどは多くないでしょう。
親はいつまでも子といたいと考えるあまり、特に通勤に便利な横浜市に住んでいると、社会に出ても実家住まいでいて欲しいと願うことも。
そして、それを見越して永住型の大きな住まいを求めがちです。
でもいつか、かなりの割合で結婚して出ていくことになります。
いずれ出ていくのであれば、大学を出たら生活力と責任感を身につけさせるため、子が嫌がっても独立させるべきです。
23歳にもなれば、精神は既に大人になっています。
無理に追い出したからといって、健全な成長に支障をきたす心配もないでしょう。
人格形成はとっくの昔に終えています。
一方で、夫婦で住宅を必要とする時期は50年程度です。
だいたい33歳くらいから、83歳くらいまでが一区切りとなるでしょうか。
子がいない時期は35年にもなります。
この間も空き部屋の換気や掃除は必要です。
無駄に広いと、管理できない量の荷物を詰め込んだまま急死して子どもに迷惑を掛けることもあります。
もちろん、そのような使い方をしていたらカビや衛生害虫に悩まされたり、古い家独特の匂いの中で過ごすことになるなど、夫婦が15年間リビングで寝る以上のストレスにさらされることになります。
リビングにベッドがあってもストレスを感じさせないコツは、
・徹底的に荷物を減らす。
・ベッドを置いてもストレスを感じない意匠に仕立てる。
・ベッドにはスプレッダーを掛けて、みんなが外出から帰ったままの服のままでもごろ寝して過ごせるようにする。
以上3点です。
いちど、想像してみてはいかがでしょうか。
年老いた時の話を出したので余談ですが、住居費を抑えることができれば老後資金の貯蓄がしやすくなることは言うまでもありません。
サービス付き高齢者住宅などで全ての家事から解放されてのんびりするという選択ができる可能性も出てきます。
造作で工夫する
作り付けの家具やオリジナルの家具は、デッドスペースの解消につながるため、有効面積を大きく増やすことができます。

これは、弊社社長・大溝が東京アクセスの拠点として借りていたワンルームアパートに取り付けたAVシステムです。
テレビは55インチ、オーディオは音質重視で8万円以上するハイエンドのbluetoothスピーカー(ソニー SRS-X99)を選びました。
スピーカーは、不要な振動を減らすことが高音質化につながるため、鉄筋コンクリートの壁に穴を開けてカールプラグを打ち込み、強固な金属製の台座を取り付け、その上に重さ15kgほどもある石板を敷き、オーディオテクニカ製のインシュレータAT6099を使った3点支持でスピーカーを支えています。
元々、これは最初から計画していたので近所迷惑にならないように壁式構造(普通はラーメン構造)の鉄筋コンクリート構造のアパートを選びました。
このシステムの前には、円形のダイニングテーブルがあり、そこに座って食事を取ったり、お仕事をしたり、映画を観たりしていました。

7帖ほどの部屋ですのでスピーカーまでの距離は2メートル程度です。
空間が振動しているような豊かで包まれるような質の高い低音から、高音までバランスよく再生されます。
普段使いのステレオ(下記写真)と比較しても広がりが少し狭い程度にとどまり、満足は十分に満たされました。

一方、広がりが狭い代わりに定位(ボーカルがどこで歌っていて、ホールの演奏者がどのにいるかなどの空間情報)がはっきりしていて、別の楽しみが生まれました。
もしこれを床に置いたらどうなるでしょうか。
テレビを置く台だけでもかなりの面積を占領することになるでしょう。
テレビラックの下にbluetoothスピーカーを入れることはできないので、セパレートオーディオを使うことになるが、その場合、上の写真の機材が加わることになるため、現実的ではありません。
壁掛けして椅子に座って観るスタイルであれば、テレビの下に生活雑貨やカトラリー(箸やスプーンなど)を入れる収納を置いたり、物を置かずにスッキリさせることで、狭さが原因のストレスを軽減することができます。
我が家は、ステレオなど使わない・・という方もいると思います。
ライフスタイルの変化でステレオセット(かつてミニコンポと呼ばれた製品)を持っている人は少数派となりましたので、参考にならないかもしれません。
では次に、こちらはいかがでしょうか。

ただの靴箱に見えると思いますが、靴箱ではありません。
靴箱はこの向かいの壁で、このようになっています。

弊社はものづくりのコンサルタントをしており、制作受託業務も行なっています。
そのため、電子部品や工具を中心に非常に多くの商売道具を持っています。
靴は4足しか持っていないので、いちばん下の段に置き、残りのスペース全体を収納として使っています。
拡大してよく観ると、医薬品や靴磨きの道具、アイロンなどもあり、私生活も手を抜いていません。
いちばん上の段の目隠しをしている箱は、進行中の成果物を保管する箱です。
目隠ししているもの全て、お客様から受託したものです。
モノづくりという場所や収納を非常に多く必要とするお仕事をしていても、部屋の中がモノで占領されたことは一度もありません。
先程の靴箱のように見えるスペース、実は洗濯機置き場でした。

玄関は、お客様をお迎えする場所。
ワンルームアパートであることを理由に、そのこだわりを変えるつもりはありません。
そこで、改造をしました。
防水パンの左側にある排水口をガムテープで塞いで、湿気や臭気、衛生害虫の侵入を防止します。
次に、扉と棚板をつけます。

ハンガーパイプを取り付ければ、洋服を掛けることができます。
このままだと見栄えが悪いので、扉を取り付けて完成です。

観賞魚飼育は、25年前からの趣味です。
ワンルームアパートでこれをするだけの余裕がある生活をしている人は殆どいないでしょう。
上の棚は、長期出張をする時の自動給餌装置や死んでいないか監視するカメラなどを置くスペースです。
(観賞魚が死んでいたら、引き上げと冷凍庫での保管を助手に依頼し、帰宅後に手厚く葬ります。)
「洗濯機は、どうするの?」という疑問を感じるでしょう。
弊社社長・大溝は、かなり昔から洗濯機を使っていません。
洗濯機を使うには、ある程度溜めて洗濯しないと不経済なので、袖を通した服を数日放置することになります。
それが性に合わないことに加えて、ある程度年数が経過した洗濯機のドラムの裏側の写真を見た瞬間、洗濯機を使う気がなくなり今に至ります。
一方で週一回、一部の衣服を輪番でコインランドリーで洗っています。
シーツや布団カバーなどを習慣的に洗濯するには、大型の乾燥機能付き洗濯機を使うか、広い物干しスペースを必要とします。
ワンルームアパートのバルコニーは狭いので、無理して干すと壁にシーツが触れて汚れてしまいます。
このような理由で、習慣的にコインランドリーを使っているのですが、シーツと布団カバーだけではまだ余裕があるため、ついでに一部の服を洗う、というやり方をしています。
コインランドリーであれば、プロがしっかりとメンテナンスしているので衛生的です。
家賃が4万8千円なので、躊躇せずコインランドリーが使えます。
いかがでしょうか。
こちらはほんの一例です。
ただ一つ、キッチンがミニキッチンで使い勝手が悪かったという点は解消できなかった不満として残りました。
ミニキッチンから生活用品が収納されていた靴箱にかけての180cmのエリアを全て解体して標準キッチンを入れたいという衝動に幾度となく駆られました。
壁にテレビをつける際、管理会社に対しては退去するときは言い値で弁償するので好き勝手やらせて欲しい旨の念書を出しているので、やろうと思えばできました。
分譲賃貸タイプ(同じ間取りで別の部屋が500万円で売りに出ていました。)なので、買い取ることも考えたくらいです。
その他、写真が残っていなくて残念ですが冷蔵庫スペースを利用した収納方法をご紹介します。
このアパートは、ミニキッチンの横に冷蔵庫を置くスペースがありました。
ミニキッチンの下にあるタイプではなく、ミニキッチンの横に置くタイプですので、背の高い冷蔵庫が設置できるタイプです。
普通であれば、130L程度の冷蔵庫を置き、その上に電子レンジを置くような使い方をするでしょう。
ここでは、冷蔵庫の高さを抑えて盛り付けに使うカウンターや、食器収納スペースを設けました。

洗濯機置き場を活用したクローゼットと同じように、建物にジャストフィットする棚板を作ることで、本来は別の場所に用意しなければならなかった食器や乾物などのストックを収納することができます。
冷蔵庫を小さくした理由は、ミニキッチンの天板の高さと食器を置くスペースの棚板の高さを合わせたかったためです。
そうすることで、料理を盛り付けた皿を一時的に置くことができるようになり、キッチンの使い勝手が良くなります。
奥行45cmですので、奥の方に食器を入れれば、前の方は広く使えます。
とはいえ、ある程度の料理をするにはそれでも限界がありますので、そのような時はダイニングテーブルで調理します。



ワンルームアパートでダイニングテーブルを置く人はあまりいないでしょう。
椅子で生活するスタイルの部屋作りをしたため、ダイニングテーブルを置いています。
床に座る生活の方が寝っ転がれて楽だ・・・と思うならば、ベッドにスプレッダーを掛けて、ベッドの上で生活すれば良いのです。
「リビングを夫婦の寝室として活用する」で紹介した内容に近い考え方です。
このように、あまり凝ったものが作れないイメージのワンルームアパートでも、タンドリーチキンとピラフ、ピザ(ピザだけは冷凍ですが、時間があったら生地から作れました。)の3品をある程度快適に作ることができます。
いかがでしょうか。
狭いからといって不便を感じさせるような生活には見えないと思います。
記事を振り返ってみてください。
18平方メートルのワンルームアパートの中で、どれだけのことができていましたか。
・ある程度の画質と音質を確保したシアターシステム
・ものづくりコンサルタントとしての活動で必要な研究開発業務ができる空間と収納
・しっかりとした内容の料理
・観賞魚飼育
これに加えて、ベッドはセミダブルベッドです。
ベッド上にスプレッダーを被せて、ごろ寝してくつろぐためです。
全てが「完璧」と言える水準の8〜9割程度にとどまりますが、工夫次第で快適さを維持したまま面積を抑えることができています。
こちらで紹介させていただいた作り付け収納に、モノを減らす作戦を足すことで、20平方メートル程度であれば充分に稼ぐことができるはずです。

モノを減らすことで捻出した8平方メートルは、しまった場所を忘れたり、必要もないのに保管していたものをしまっていた場所なので、タダのデッドスペースです。
12平方メートルは、レイアウトを決める時だけ知恵を絞れば、あとは手がかからないため、日常的にストレスになることはありません。
そればかりか面積が少ない分、掃除が楽になります。
無理をしたり、ストレスと共に捻出した20平方メートルであれば問題ですが、そうでなければこうしたことにチャレンジするのも選択の一つに加えてみるのもいいかもしれません。
弊社では、購入段階でのモノの収納計画のご相談(仲介手数料に含まれます。)や、収納家具の提供、工事なども承っております。
是非ご相談ください。
外に空間を求める
これまでに紹介したアイデアを全て尽くしても、どうしても解決できない問題に悩まされることがあるかもしれません。
代表的なものは、オフシーズン衣類の保管です。
弊社で紹介させていただく物件は、衣類の収納も充分配慮させていただいております。
決して、2〜3着を着回すようなミニマリスト的な考えを押し付けるようなことはしません。
街を行き交うひとりひとりの人の装いも、街の景色を作る重要な要素の一つと考えていますので、重要な要素だと捉えています。
夫婦だけで概ね2間程度の収納スペースを確保することを目標にさせていただいております。
片方が非常にこだわり、もう片方がやや無頓着である・・・このようなケースを想定しています。
夫婦いずれもこだわる場合、多少不便を感じるかもしれません。
その場合、普及価格帯のマンションでも不便は解消できません。
なぜなら、クローゼットが2間の物件はあまり多くないからです。
居室の面積を削ってウオークインクローゼットなどを作ることがしやすい中古マンションに軍配が上がるでしょう。
但し、ここにはオフシーズン衣類の収納は全く考慮していません。
理由は、大手倉庫会社で段ボール箱1つ単位(月額数百円)で預けることができるサービスや、コンテナボックスなどで解決できるからです。

仮に5箱を月額1,500円で預けたとしましょう。
年額18,000円となりますが、建物の取得費用と比べて霞むほど低額です。
倉庫会社に預けるのが不経済と感じるのであれば、収納ケースに入れてベッド下に置くこともできますが、この章では「収納不足」がテーマですので、ベッド下には既にモノがあって置くことができない想定でお話しします。
ダンボール数箱で収まらない場合、レンタル倉庫の利用が視野に入ります。
横浜市内のコンテナボックスは、半帖(高さ180cm程度)で数千円、2帖程度で1万6000円程度が相場です。
倉庫アクセスの頻度が少なければ、緑区や多摩地区に借りて賃料を節約することもできます。
そこまでの交通手段は、レンタカーの他に10数分単位で数百円から利用できるカーシェアリングサービスを利用します。
普段使わないモノを収納するスペースを考慮して新築で標準的な広さ・間取りのマンションを購入した場合、収納スペースの面積分だけで1000万円を超えるケースも出てきます。
子どもが独立すれば収納スペースは確保できますので、子ども部屋が必要になってから独立するまでの約15年間だけ月2万円弱を支払えば、360万円で済みます。
差額は640万円となりますが、ローンの金利が上乗せされることを忘れてはいけません。
倉庫代として高めに想定した2万円は、マンションの管理費に近い金額となります。
都心アクセスの良い場所にマンションタイプの別荘を購入して、オフシーズンの衣類や普段使わない物を置いておくのも一つの方法です。
弊社では、南房総エリアの別荘も紹介できますので、ご相談ください。
テレワークがより普及して仕事部屋が必要になったり、大きな道具を必要とする趣味ができた、子が3人になったなど、どうにもならない問題に直面することがあるかもしれません。
子が3人になった場合は、もしかしたら買い替えなければならない状況になるケースも考えられます。
50平方メートルの物件の間取りは、2LDKか3DKであることが多く、夫婦の寝室をリビングにしても、個室が2つしかないためです。
この場合でも、きょうだいには年齢差があるので、子ども部屋が必要になる年齢から独立までの15年間、フルに3部屋必要になるわけではありません。
2歳差としても3部屋フルに必要となる期間は8年です。
この場合、現在の住まいとは別に3〜4LDKのマンションを賃貸で用意して、家族全員で移り住みます。
現在のお住まいは、しばらくの間、仕事部屋(兼)物置がわりにしたり、定期建物賃貸借として貸し出します。
5人家族だと、必要になる収納もかなりの規模となるでしょう。
1500万円の住宅を頭金500万円で、残りをフラット35で借り入れた場合、お支払いは約3万3000円となります。
マンションの場合、必要となる管理費を足しても5万円程度です。
家の外にレンタル倉庫を借りた場合と比較しても差額は3万円です。
5人家族が収納に困らず快適に暮らせる住宅は、80平方メートルクラスの4LDKとなりますが、これだけの物件だと中古でも7千万円程度必要となります。
しばらく住まない家に月5万円を負担しながら、さらに賃料を支払うのは一見不経済のようですが、この期間は8年程度で終わります。
居住年数50年のうち15年しか使わない面積を買うために7千万円を支払うことを考えれば非常に合理的でコストパフォーマンスも高いのではないでしょうか。
※転勤などの理由を除いて、住宅ローンで取得した建物を賃貸することは契約で禁止されています。
「家族が増えた場合」が止むを得ない理由に含まれるか、予め金融機関に確認することをお勧めいたします。
借り入れを抑えることで、5人家族になる前に完済するのも方法の一つです。
4LDKの住宅は家賃が非常に高額になりますので、完済した住宅から得られる賃料は非常に心強い存在となるでしょう。
子ども部屋のあり方
子ども部屋は、それ自体が必要かどうかも含めて、住まい探しで度々議論になります。
結論から先に申し上げると、子ども部屋は必要です。
ただし、広い必要はありません。
改装をテーマとした人気テレビ番組で子ども部屋が確保できる余裕がない物件でも、ブースタイプの子どもスペースやカプセルホテルのような外観のスペースを設ける例が紹介されていました。
一方で、子ども部屋を省いた例を見たことがありません。
弊社なりの理由となりますが、子はある程度の年齢に達したら、親離れの準備をしなければならないからです。
自我が目覚めて自分の意思をもつようになると、その意思に基づいて行動するようになったり、自らの経験を通じて得たあこがれや夢などができてきたりします。
人間関係でも、多感な年齢のお子様に恋人ができることもあるでしょう。
子が自ら目指すことを心に決めた夢や目標の中には、厳格な家庭では両親に言い出しにくいものもあるかもしれません。
夢や目標まで及ばなくても、打ち込みたい何かがあって、両親の性格上、それを許さないこともあります。
恋人ができたりすると、両親としては干渉せずにはいられない精神状態になるはずです。
こうした時、子どもは親の目の届かないところで行動することになります。
親の目が届かないと聞くと、悪いイメージを持たれると思いますが、健全な成長のためには必要なことです。
主体的な意思を持って目標を定め、それに向けて頑張ることを通じて努力することを覚えたり、人生について真剣に考えることで進路を決定づけたり、非常に重要な時間となります。
過干渉はもちろん、そこまでに至らなくてもやりたいことを遠慮させてしまう環境では、せっかく芽生えた芽を摘んでしまうことになります。
自ら目標が定められなかったり、芽を摘まれてしまえば、頑張ることはおろか「どうせ何をしても無駄だ」と人生を悲観的に考えるようになります。
こうさせないために必要な環境があれば事足ります。
そのため、クローゼットと学習机が一体化されたロフトベッドが置ける面積があれば充分です。
ご自身の経験を思い返していただきたいのですが、趣味に取り組んでいる時は部屋の面積など気にならないくらいのめり込むと思います。
このようなことを書く一方、弊社社長・大溝は、壁に向けて机を置くレイアウトが苦手で、狭い環境では集中できません。
機密情報を扱う性質のお仕事をする時はオフィスか南房総の別荘(リビングが28帖でオーシャンビュー)に足を運びます。
勉強をしたり自社企画などのような、人に見られても問題がない活動をするときはウオークマンを片手に喫茶店に篭ります。
宅地建物取引士資格試験は、喫茶店で勉強して取得しました。
こうした人は、子ども部屋が3帖であっても、8帖であっても変わりません。
子が喫茶店でなければ勉強できない性格でも、それで試験に合格できる程度に集中できるのであれば、両親はラッキーです。
コーヒー代としてお小遣いとは別に1万円のコーヒーギフトカードを渡すだけで、せめて4帖半は与えてあげたいと思う子ども部屋の面積を2帖で済ませることができるのですから。
もしかしたら、子自らの判断でリビングルームで充分と考えるかもしれません。
リビングのテーブルなら、目の前は壁ではないことが多いし、他の家族の目もあるし、きょうだいが遊んでいたり、家事で騒々しいので、喫茶店の環境に似たものがあります。
子ども部屋の理想形は、個性や相性といった見えない要素や、成長とともに好みが頻繁に変化するので、柔軟に検討することが肝要です。
大都市圏で一千万円台前半という予算で探すと、築30~40年といった住宅を多く見かけます。
「もう取り壊し寸前ではないか?」
そう感じるのではないでしょうか。
マンションの建て替えは、所有者の5分の4以上の賛成が必要です。
その所有者の多くはマンションとともに歳を重ね、定年退職しているなどで資力がない住民が多くを占めるケースもよく見かけます。
平成7年に発生した兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)で全壊判定を受けた灘区のマンション「六甲グランドパレス高羽」では、ほぼ全ての部屋で室内が丸見えになるほどの大きな亀裂が入り、火災が発生したのか外壁が黒焦げになっている世帯が複数世帯に及びました。
このような状況にもかかわらず、建て替えと改修で意見が分かれて11年間、手を付けることができずに放置されてきました。
8年にも及ぶ係争の末、再建工事を終えたのは2008年です。
自然災害による全壊判定でさえこのような状況ですから、マンションの建て替えは非常に困難といえます。
そのため、多少古いということだけで建て替えられる可能性は必要以上に心配する必要はありません。
ただし、ゼロではありません。
実際に建て替えられたケースもあります。
災害などを除く建て替えで最も多いケースは、
・間取りが陳腐化して専有部分をどのようにリフォームしても使いにくい間取りにしかならない。
・これまで低層建築物しか建築できなかった場所の都市計画が変更されて、高層住宅の建築ができるようになった。
この2つ両方に該当したケースです。
ここ40年程度で多く建てらるようになり、現在も根強い人気がある「田の字マンション」と呼ばれる物件であれば、ライフスタイルに合わせてどのような使い方もできるため、住んでて不便を感じても思い切って改装する勇気があれば比較的低予算で問題の解決ができる場合がほとんどです。
田の字マンションとは、主要採光面に和室と洋間(和室とつなげた広い横長リビングも含む)があり、玄関側に廊下を挟んで2部屋ある物件をいいます。

しかし、それ以前は、構造上抜けない壁があったり、不自然な位置に窓があったり、水回りの移設が困難であるなど、制約が多く解決する術がないものが多く存在しています。
解決が困難なストレスを日常的に抱えて過ごす中で、これまで4階建てまでしか建てられなかったところ、11階建てまで建てられるようになり、差分の7フロア分の部屋を分譲販売することでタダで建て替えられるとなったらどうでしょう。
故人との思い出があるなどの特殊な事情を持つ方を除いて、ほぼ全員が建て替えに賛成するはずです。
実際に、本当にタダというわけにはいかず少なくとも仮住まい家賃は必要だし、2000万円ともいわれる建て替え費用の全額を敷地権の持分譲渡だけで賄えられるとは考えにくいので、ある程度の持ち出しが必要になります。
それでも明るくてきれいになることを考慮するとかなりお買い得なわけです。
建て替えに伴う負担を仮に800万円としても、完成したマンションを7000万円で売却し、新たな住居を1500万円で買えば老後資金が心強くなります。
一見、建て替えと聞くと気が重い印象を感じますが、こうしたラッキーなケースもあります。
ただし、この例は敷地権の持分価格が高い・・・つまりは地価の高い地域だけの特権です。
殆どのケースでは、持ちこたえる限りずっと管理が継続されていくことになります。
「えっ?!じゃあ、100年、200年とずっとそのままなわけ?」
と思うでしょう。
鉄筋コンクリート構造を構成する鉄筋(鉄の棒)は、酸素に触れさえしなければ何千年でももちます。
コンクリートの骨材として使われている砂利(礫)や砂は、雨風凌げる場所にさえあれば大気に触れ続けていても数万年もちます。
それらを締め固めているセメントが弱点で、鉄や礫ほどの耐候性はなく、機械的強度についても地震等で大きな力が加わることにより比較的簡単に割れたり隙間ができたりします。
だいたい120年程度が限界と言われています。
セメントが劣化する原因で最も大きいものは、大きな力が加わった時や自然収縮で生じるクラック(微細なヒビ)に水が入り込むことで風化・中性化していくものです。
雨は弱酸性ですので、アルカリ性のセメントを侵食していきます。
そうすると、セメントが一層、侵食されていきます。
虫歯のように徐々に奥に酸性雨が染み込んでいき、それが鉄筋に達すると、神経にたどり着いた虫歯のように一大事となります。
鉄筋はたちまち錆び始め、酸素と結合した鉄は酸化鉄に化学反応を起こす過程で体積を増し、それが表面のコンクリートを押し出し、亀裂を大きくします。
そうすると、一気に「あばら家」に向かっていくことになります。
これを防ぐにはどうしたらいいか。
・表面に防水スプレーを吹きつければいいのでは?
・液体ゴムを塗りたくれば、中に水が入っていくことはないよね?
・シートで覆ってしまうのも手だね。雨水がかからなければいいんでしょう。濡らさないのは究極の手段だと思う。
・・・その通りです。
ここ40年程度はタイルを張ることが多い(上記の例えで言うところの「シートで覆う」)ですが、それでも大気中の酸素はある程度通してしまうので、ウレタン吹き付け塗装を施す(上記の防水スプレーとか液体ゴムの例)のが最も強力な防護方法です。
分譲マンションの広告では、以下のような記述をよく見かけます。
「コンクリートの中性化(先程書いた「セメントがボロボロになる」と近い現象)は、年0.5~1mmずつ進みます。弊社が分譲するXXマンションでは、かぶり厚を40mmとすることで、築90年程度お住まいいただけることを目標としています。」
別荘シェアリング用に弊社が所有するマンション「房総シーサイドコンド(=南房総市和田町)」は、専門家による調査の結果、調査時点で築48年が経過しているにもかかわらず2mmしか中性化していないことが判明しました。
塗装がしっかりしていれば、オーシャンビューで塩水が吹き付ける悪条件であっても、充分な耐久性が確保できるということを証明する例です。
(*)ウレタン塗装全てがこれと同じ結果であることを保証するものではありません。施工方法により変わります。
この塗膜は、長くても15年程度が寿命となります。
殆どのマンション管理組合では、13年ごとに塗り替えを計画しています。
外壁、屋根に施されている塗膜の性能維持が健全に行われてさえいれば、100年を超えて十分な性能が維持できていても、不思議なことではないのです。
なお、現在ではコンクリートの中性化を回復する工法も開発されており、実際に施行されています。
コンクリートに一定の間隔で穴を開け、そこにチューブを差し込んで長い時間をかけてアルカリ性の液体を注入します。
建築基準法が大改正され、現行の耐震基準と大差ない技術基準に達した昭和56年4月から久しく、数年前に40年が経過しました。
これと同時期に、住宅金融公庫(現・住宅金融支援機構)の技術基準が改訂され、例えば木造住宅では基礎の高さを45cm以上にする(シロアリ対策)、鉄筋コンクリート構造の場合、コンクリートのかぶり厚を30mm以上にすること(老朽化対策だが、大手ゼネコンは自主規制で40mmで施工するケースが多い)など、耐久性にかかわる技術基準が厳しくなりました。
住宅金融公庫基準は建築基準法とは違い、必ずしも守らなければならない基準ではありませんが、基準に適合していないと住宅金融公庫融資が利用できません。

銀行融資も、公庫ほど厳密ではないが、ほぼ同じ判断をしており、満たしていない部分があると融資可能額や金利、融資期間に大きく影響するため、購入できる人が限られてきます。
そのため、新築する際は公庫基準に適合するように建築しています。
このような経緯で、築40年程度の住宅であっても高い品質を維持したまま時を重ねた住宅が増えてきたことから、現在30歳程度の購入者が終の住まいにできる可能性が現実的な物件が増えてきています。
面積や交通事情などを妥協すれば、現実的な価格でも新耐震基準を満たす住宅は相当程度存在します。
ただ、決して多くはありません。
依然、旧基準の建築物が中心となります。
但し、万一の際に大難を小難にできる見込みがある物件選びの方法があります。
旧基準でも、以下の点に注意して物件を選びます。
・倒壊する危険が少しでも少ない住宅を選ぶ。
・倒壊しても生存空間がなくなるような壊れ方をしない物件を選ぶ。
倒壊の危険を少しでも避けるためには、以下の点に気をつけます。
・「揺れやすさハザードマップ」などを確認して、揺れにくい場所にあることを確認する。
・捻れない形状、構造であることを確認する。
・鉄筋が適切に配筋されている見込みが高い建物を選ぶ。
・新耐震基準の建物と比較して、何がどの程度不足しているかを把握して、被害の程度を予測して対策する。
まず、揺れやすさについて説明します。
どれだけエネルギー(≒マグニチュード)が大きな地震でも、それ自体は長い揺れが長時間継続するような揺れ方はしません。
震度6強を超えるような大きな揺れの殆どは、震源の上に厚く堆積した柔らかい地盤が、豆腐のように揺れを増幅させて発生させています。
平成7年に発生した兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)では、須磨から宝塚にかけてベルト状に非常に広い地域で震度7の揺れを観測しました。
震源となった場所から宝塚市までの距離はおよそ50Kmです。
同じ距離に位置する淡路島の洲本市や南あわじ市は、最大震度としては震度6と発表されていますが、震度4、5にとどまった地域が非常に目立ちました。
淡路島は殆どが丘陵地域で構成されており山が海岸線ギリギリまでせり出ている地盤の安定した地域です。
埋立地などもないことから、揺れの程度は抑えられたものと考えられます。
洲本市、南あわじ市内で震度6を観測した地域は、山岳地帯や丘陵地に挟まれた三角州の形状をしていることから、地面を形成する過程で積もった礫等で地盤が柔らかくなっていたことが影響しているものと推測します。
東京や大阪などの大都市にもいえることですが、都市の多くは整備や往来のしやすさからこうした場所に作られる傾向があります。
ただ、大都市の中でもハザードマップ上では緑や青の(揺れを増幅しにくい)地域がありますので、チェックして家探しをすると良いでしょう。
家探しをしていると、間取りや面積などの条件に目移りしがちですが、どのような地盤に建設されているかについてこだわることも重要です。
次に、建物の形状について説明します。
極端にわかりやすい例を挙げます。
建物の幅が2.7メートル、奥行き15メートル、10階建てのビルを想像してみてください。
少し危なっかしい印象を感じませんか。
特に、間口の狭い方法に大きく揺れた時、揺れを吸収する柱が1面(1本 x 奥行方向に3本)しかないので、これが押し潰されたら横倒しになります。
(実際には、都心の商業地域ではよく見かけるもので、しっかりとした設計がされていれば安心です。)
この他、航空写真を見たとき形が三角やL字形など、成形されていない(正方形やバランスの良い長方形ではない)建物も、重心から見て重い方が地震の揺れで大きく揺さぶられてしまいます。
一方で、重心から見て軽い方は自重で揺さぶられる力は少ないため、重心にあたる部分では捻れるような力が働きます。
こうした建物は避けるのが賢明です。
これは、平面形状のバランスについての説明となりますが、立面形状についても同じことが言えます。
1階から最上階まで同じ形状であることが理想です。
その他、1階が駐車場やスーパーなど、柱だけで支えるような構造になっていないかなども大事なチェックポイントです。
この他に、低層マンションでよく見られる壁式の鉄筋コンクリート構造であれば、尚安心です。
そして最後に、倒壊・大破してしまった時のことを考えます。
マンションは見るからに重い材料で作られているため、万一倒壊したら押し潰されて絶対に助からない・・・誰もがこのように思うでしょう。
絶対に大丈夫か、という部分についての言及は避けますが、木造住宅よりは比較にならないほど助かる確率は高いです。
では、どのように倒壊するかを説明します。
木造住宅が大きな揺れに見舞われた時、基礎と土台の接合部が引き抜かれることがあります。
引き抜かれた柱が着地するとき大きく揺れているため、必ずしも元の場所には戻りません。
基礎コンクリートから足を踏み外した柱はそのまま数十センチ下の地面に滑り落ち、建物全体のバランスが崩れて倒壊します。
古い住宅では、重い屋根が揺れに伴う慣性力で建物全体を横方向に引っ張るような力が働いてそのまま引き倒されるケース、梁と柱の接合部が外れて1階が押し潰されるケース、躯体の対抗力が限界を超えて一部が損壊することでバランスを失って倒壊するなどの壊れ方をします。
共通するのは、「一気に壊れる」という点です。
これを脆性破壊といいます。
せん断破壊と並んで、絶対にあってはならない壊れ方の代表と言えます。
このような壊れ方は、重量鉄骨構造でも発生します。
マンションなどの鉄筋コンクリート構造の場合、大きな揺れに見舞われたとき、柱の上部(梁や天井スラブが接合されてている部分)が揺れで圧壊し、鉄筋が少しずつ切れてコンクリートが はらみ出してきます。
これにより天井が少しずつ下がってきます。
このとき、ドアなどの内装が外れ落ちたり吹き飛ぶことがあります。
激しい揺れが長時間続くことで、柱が少しずつ低くなり、天井高が数十センチまで低くなることがあります。
但し、天スラブと床スラブが完全に接する・・・つまり中にいる人が完全に押し潰されることは稀です。
なぜなら、押しつぶされた柱の瓦礫にはある程度の高さ(厚み)があり、押し潰される高さに限界があることと、仮に瓦礫の全てが はらみ出したとしても、梁まで押しつぶされることは考えられないからです。

兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)では、市立西市民病院が中間層崩壊により全壊しました。
写真では完全につぶれたように見える階には47人が入院していましたが、全員が無事救出されました。
稀な中でもごく稀なケースでは、昭和30年代のものを含めても倒壊例が殆どない壁式鉄筋コンクリート構造物の倒壊が数件確認できています。
壁式鉄筋コンクリート構造は、面で荷重を支えるため、支えとなるものがなく、一気に倒壊します。

この写真は、平成7年兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)での被災事案となります。
生存空間がなくなり、死者が発生しました。
ただし、この住宅は極めて稀な事例の一つとなります。
平成28年に発生した熊本地震では、国内で初めて軽量鉄骨構造の住宅が倒壊していますが、このケースと同程度に稀なケースです。
昭和46年の旧基準以前であることを考慮すると、これからの住宅選びで意識してしまうと、どの住宅にも住めなくなるなります。
それでも心配であれば、低層住宅の最上階を選ぶというのも方法の一つです。
これなら倒壊しても、建物に押し潰されることはありません。
横倒しになってもダメージを最小限に抑えることができます。
建築基準法上の耐震基準については、大きく分けて3つの世代に分類されます。
昭和46年以前の「旧々基準」と呼ばれるもの、
昭和46年以降〜昭和56年以前の「旧基準」と呼ばれるもの、
そして昭和56年6月1日以降に建築確認を受けた「新耐震基準」と呼ばれるものです。
この3つの違いを図示します。

昭和の三陸沖地震で、ハサミで断ち切られるような壊れ方をした鉄筋コンクリート柱が目立ちました。
原因は、鉄筋が30cm間隔でしか入っていなかったこととと、たれ壁と呼ばれる化粧壁が1本の柱を左右からハサミで切るような力を加えて破壊に至らしめる「せん断破壊」が問題となりました。
これを受け、昭和46年の改正で、鉄筋が現在の建築基準と同じ10cm間隔で配筋されることになりました。
これだけでも鉄筋コンクリート構造の強度は飛躍的に向上しましたが、まだ不足が残りました。
上空から見てアンバランスな建物が捩れることを防ぐ仕組みが甘かったことと、万一にも大きな揺れに耐えきれなくなったとき、生存空間を残す設計が加えられました。
これが、昭和56年に改正された新耐震基準となります。

建築年代別の被害の傾向は、以下の通りとなります。

大破した割合に着目すると、旧々基準の8.5パーセントはやや多すぎる印象を感じます。
先ほど説明(図示)した通り、設計に極めて大きな懸念を感じざるを得ません。
でも旧基準の2.3パーセントについては、もしかしたら
・揺れやすい地域に建っていたのではないか。
・平面、立面形状がいびつだったのではないか。
・1階から最上階までの剛性にアンバランスがあった(2〜最上階までは壁があるのに、1階だけが駐車場で壁がなかった)のではないか。
などの疑問が残ります。
もちろん、こうした理由があったとしても大破させなかった新耐震基準建物が良いことは言うまでもないが、揺れにくい地域に建てられていて、形状が単純なものであれば一考の余地はあると考えます。
弊社は、「絶対に安心である」などといった断定的な情報提供は行いません。
絶対に倒壊しませんなどのような物言いは宅建業法で禁止されていることに加えて、手抜き工事など見抜けない要素も絡むため、責任が持てないからです。
ただ、最終的に判断するための材料として、以下の内容を根拠に、何も考えずに旧耐震基準の建物を買うよりはリスクは少ない(大難を小難にできる見込みが強い)ことを説明をさせていただきます。
なお、ここで提供させていただく資料は自治体や建築・防災の専門家や学会が正式に発表した資料の抜粋と、それを正確に整理した内容にとどまり、弊社が主観で書くことはございません。
少しでも安心してお住まいいただくため、弊社としては新耐震基準にお住まいいただくことをお勧めいたしますが、真に止むを得ず旧耐震基準住宅をご紹介させていただくこともある、というスタンスです。
※旧々耐震基準(昭和46年以前の耐震基準)の建物は、耐震改修されているものを除き一切紹介いたしません。
現行基準・旧耐震基準ともに10cm間隔で鉄筋を入れることとされているが、旧々耐震基準建物は30cmごととなります。
現行基準でも大破した例を目にしている中で、30cmごとは素人目にも強い不安を覚えます。
これに加えて、現行基準・旧耐震基準ともに滑り止めのコブが鉄筋に配してあるが、旧々耐震基準建物は丸棒が使われていることもあり、強い力が加わると引き抜けることがあります。
※旧耐震基準が全て危険というわけではない点に注意が必要です。
わかりやすい例では、国会議事堂は100年以上前に建てられているにもかかわらず、耐震基準を満たしています。
大手ハウスメーカーも、倒壊させた時のブランドイメージへの影響を考慮して独自の自社基準を設けており、倒壊することは極めて稀です。(震度7の地震が連続で起きた熊本地震のケースが初で、その1件だけです。)
木造住宅の耐震化に触れた際、ドリフトピンを用いる工法を紹介しました。
ドリフトピンを使用した工法の発明は、複数の会社がほぼ同時期に行われているため、1つの住宅メーカーに絞り込むことはできません。
そのうちの1社は、昭和30年台から鉄骨系プレハブ住宅を中心に展開する住宅メーカーとなります。
化成品の需要を増やすために誕生した住宅メーカーではあるものの、住宅メーカーを騙る上で、木造を扱わないのはどうかということで木造住宅の展開を始めた経緯があります。
その際、木造住宅であることを理由に震度6程度の地震で倒壊を許容させることは同社の理念に反し、軽量鉄骨構造住宅と同等の耐震性を確保するために心血を注いで開発した接合方法がドリフトピン工法となります。
同社が昭和56年3月(建築確認を受けた時期は旧耐震の時期)に約200棟を同時分譲した茨城県牛久市内の住宅団地は、平成23年東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)で連日のように震度6強〜6弱の地震に見舞われたものの、倒壊や大破しなかったことはもちろん、大きな亀裂が入ったものさえ皆無でした。
平成7年兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)でも倒壊した住宅はなかったことが確認されています。
※参考/気象庁技術報告第119号 1997年
通勤通学などで毎日外出する場合、駅までの距離はご予算、広さ(間取り)に次いで重要なポイントではないでしょうか。
移動にかかる時間が短縮されれば、より多くのお仕事をすることができ、余暇を満喫することができるでしょう。
一年分の移動時間を合計すると、かなりの時間になります。
駅が近いと、天気が悪い日などは特にありがたいと感じます。
不動産屋のウェブサイトで触れることではないと思いますが、この記事をご覧のみなさまは、1ヶ月にどれくらい運動しているでしょうか。
運動習慣についてのアンケートを集計した記事をいくつか調べたところ、週3日以上の運動習慣がある方は4人に1人程度にとどまり、多くの人はあまり運動をしていません。
学生の頃は何もせず、たくさん食べても太らなかったのに・・・と過去の自分を羨むことも。
大人になると、代謝が落ちるため太りやすくなるのはある程度仕方ありません。
でも、それだけが原因ではないと思います。
・子どもは、自動車に乗りません。
・子どもは、体育の時間に強制的に運動させられます。
・子どもの小遣いでは、太るほどたくさんのお菓子を購入することはできず、連日のように外食することはできません。
・多くの子どもは、お酒を飲みません。
・子どもの食事は、親が管理しています。
成人と成長期の子どもの代謝の違いは、600キロカロリー程度です。
とはいえ、控え目な1食と同じくらいのカロリーですので、決して侮れませんが、一方で忙しくて3食食べれないことも多いはず。
過食気味の人であれば食習慣の改善が必要になりますが、そうでない多くの人のダイエットは、運動が中心となります。
これまで様々な方の体験を耳にしてきましたが、運動をせず、食事の制限だけでダイエットに成功した例を見聞きしたことがありません。
一時的であれば体重を落とすこともありますが、数ヶ月後には元に戻っていることが多いです。
ここまで書けば、何が言いたいのか解ると思います。
「駅から遠い物件に住んで歩きましょう。」
・・・ということです。
ウォーキングの効果は、ダイエットだけではありません。
足の筋肉や骨の機能維持はもちろん、循環器、血液のサラサラ度など良い影響がもたらされる範囲は多岐にわたります。
駅から徒歩30分の場所に住んでいると、「本来、家事や仕事に使える時間が無駄になっている」と思いがちでしょう。
30分程度であれば、「この程度は本来、体を動かすべき時間」(この時間を惜しむということは、「本来運動しなければ体の機能維持ができないのに仕事や家事をしている」ということ)なのです。
弊社社長の大溝は、横浜の鶴見駅と新子安駅の間に住んでいますが、この2つの駅を利用することは殆どありません。
電車に乗るときは川崎駅を使います。
目的地が山下公園(館内〜石川町)から東京の蒲田程度の距離ならば、基本は歩きます。
駅から遠い物件に住んでいると天候が悪い時の交通手段に頭を痛めることになります。
仕事で遅くなり、到着が深夜だと改札を出た瞬間、一気に疲れが押し寄せるでしょう。
そのような時は迷わずタクシーを使うか、ビジネスホテルに宿泊します。
バスがあることも忘れてはなりません。
家族の人数にもよりますが、天候が悪い日の通勤・通学に毎回タクシーを使ったとしても、
・普段の運動習慣で節約できた交通費
・駅から徒歩1分の住宅と、徒歩30分の物件の住居費差額
→嵐のように雨が降っていると、駅まで徒歩1分の場所に住んでいても、ずぶ濡れになります。
梅雨時は連日タクシーなどといった状況にもなりますが、これを含めても年間のタクシー代やビジネスホテル代の方が安いケースもあります。
1〜2人程度なら、確実に住居費差額より安いです。
自動車を利用することも方法の一つです。
駅から徒歩1分の物件は駐車場代が高いだけでなく、人の往来が多すぎて出入りが困難で非常に使い勝手が悪いです。
特にご家族でお住まいになられる場合は、駅からの距離など無関係に子の送り迎えやお買い物などで重宝します。
習慣的に自動車が必要な生活を送られている場合は、ある程度駅から離れた物件に住んだ方が良いでしょう。
駅から遠い物件の場合、カーシェアリングサービスが提供されていることも多いため、子の送り迎えはカーシェアリングサービスを利用し、買い出しの帰りはタクシーを利用するなどすれば、そもそも自動車を持つ必要もありません。
これも、駅から遠い物件だからこそのメリットとなります。
築40年程度ともなれば、多くの物件では一度はフルリフォームしていることが多いものの、中には建ててからそのままというケースもあります。
そうした物件では、クロスや床の貼り替えをしてから住みたいものです。
いったいいくらかかるんだろう・・・。
壁(クロス張り替え)と床(フローリング貼り替え)は、要領を掴めば自分で綺麗にできます。
一度覚えてしまえば、数年経ってもやり方を忘れることはなく、数年ごとにやるだけでも技術力は次第に上がっていきます。
日本では工務店に依頼するケースが殆どを占めますが、外国ではドイツなど自分でやるのが当たり前の国も多くあるくらい、本来は普通の人でもできることなのです。
壁や床におもむろにバールや金槌を振り下ろして打ち抜き、引き剥がす。
ボロボロの家だからこそできることだと思います。
ここまで派手な内容だと、騒音が問題になることがあるため、「いつからいつまで」ということを正確に周知できるよう工務店に任せるべきです。
そうでないものの多くは、自分でできる部分も数多くあります。
見た目のインパクトが最も大きな壁クロスの貼り替えはそれほど難しい内容ではありません。
フローリングの張り替えも、丁寧に解体すれば周囲に響くほどの騒音は出ません。
新しい板を敷く際に、釘を使用しますが、この段階まで辿り着けば1~2日で終わるので、ご近所さんに周知しやすくなります。
なんでも自分でなおすことが習慣化すると、修理方法のノウハウや経験値が蓄積していくので、将来子どもが落書きしたり壊したりしても自分で修理できるようになります。
(やり方を教えながら、子どもに直させましょう。)
金槌を振り下ろすのに勇気がいる新築住宅に住み続けた時と比べて15年後、どちらが綺麗かは説明するまでもないはずです。
新築住宅はローン負担が大きい上、改築したいなと思う程度に汚れてくる時期が子どもの進学時期と重なります。
とても左官屋さんに壁の貼り直しを頼もうという気にはなれないでしょう。
一方で汚い築古住宅に住み始めた家族はこの15年間、修理などで手を加えるごとに技術力が高まり、掃除のついでにフローリングや壁の修復をしたり、年末の大掃除のついでにクロス張り替えなどができるほどリフォームが身近になっています。
習慣的に手を加えていると、重箱の隅と言えるような部分でさえ積極的に手を入れていくことになります。
そのような生活を続けること15年。
その建物が建てられた40年前にタイムスリップしたような内装になっていることでしょう。
こうしたことを家族で楽しんでみるのもいいかもしれません。
弊社で購入いただければ、簡単なレクチャーをさせていただくことは可能ですし、別途料金をいただければ本格的なレクチャーをすることは可能です。
工事が必要な場合は、最適な業者を紹介いたします。
(少しでも安く提供させていただくため、デザインが必要な場合を除き弊社が間に入ることはありません。)
(*)管理規約でDIYリフォームが禁止されている場合がありますので、念のため管理規約を事前に確認する必要があります。
但し、以下の点に注意しましょう。
・資格がない場合、設備には手を出さない。
→特に電気とガスは無資格工事で事故が起きた場合、火災保険が出ないリスクがあります。
・床材の交換は、防音性の確保が義務になっていることが多いので、管理規約を確認する。
→規約で定められていなくても、L40等級の防音性を確保することがマナーです。
防音工事を省いてフローリング工事を行うと、スラブ厚250cmのマンションでも抜き足差し足忍び足でしか住宅内を歩くことができず、生活が困難となります。
費用を抑えて工事を依頼すると、L45等級で見積書が出てきますが、概ね平成15年(スラブ厚230mm以上が主流の時代)以前に建てられたマンションや、小さなお子さまがいる場合、ご近所トラブルの元になるため、L40等級にすることを強くお勧めします。
※スラブ厚(コンクリート床の厚さ)280mmのマンションにL40のフローリング材を貼っても、お子さまが走り回るとそこそこ気になる程度の音が聞こえてきます。
実はL40等級でももうワンランク上の規格があればいいのにと思う程度の防音性となります。
・お風呂や水回りは全て専門家(リフォーム会社)に任せる。
特にDIYリフォームの目的が費用を抑えることだけの場合、バスルームのリフォームは専門家に任せるべきです。(位置を動かす場合は、キッチンやトイレも含みます。)
防水工事は経験とノウハウが必要です。
器用な方であれば、インターネット動画等で勉強して見よう見真似でやることできっと完成に漕ぎ着けるでしょう。
そして、ひとたび事故が起きれば全て自分に火の粉が降り注ぐ心配の種である防水も、階下からのクレームはなく、胸を撫で下ろすでしょう。
でも、その性能を10年、20年維持するのは素人には不可能です。
どれほど優れた材料を使って、防水のコーティング材を厚塗り(厚塗りすれば良いという発想が既に素人で、かつ危険な施工方法です。)しても、5年持てばいい方でしょう。
器用な素人と専門家(大工)では、容易に超えられない高い壁が隔たります。
住宅設備メーカーから発売されているシステムバスユニットは、湯張りしたお湯を冷めにくくする機能や、1時間程度で床が乾く衛生的な素材が使われているものなど、実用面で非常に優れた製品があります。
例えば、1日のイベントで何よりもお風呂が好きで、ライオンの口からお湯が出る仕掛けがついてて、湯船の中にレーザー光線が走っていて、4帖半程度の広さがある岩風呂でなければ嫌だというような理由でもない限りは、システムバスユニットを入れることをお勧めします。
システムバスユニットは、メーカー指定の工事業者で施工していただく必要があるため、DIYで安く施工することは難しいです。
弊社社長・大溝が直接買おうとしたことがあるのですが、性能保証の観点で売ることができないと断られました。
バスタブの高さより下の部分だけ販売しているハーフユニットなら、一般個人でも購入できます。
もちろん防水パンも内蔵されているので、DIYに向いていますので、こうしたものを採用するのも良いでしょう。
バスタブより上の部分は、お好みのタイルや檜の板などで仕上げる必要があるのと、寸法が決まっているものしかないため、そのサイズに合わせるための建物に対する加工の負担が増える欠点があります。
それさえ解決できるのなら、30万円前後からあります。
時代遅れの昭和の台所設備は、最新のシステムキッチンに入れ替えたい衝動に駆られます。
いま20~30代の方達だと実家はもちろん祖父母の家でさえ見たことがない旧式の設備が数多くあり、風呂のバランス釜を目の前に「一体いくらかかるんだろう・・・。」と不安で表情を曇らせることも。
建物本体がいくら安くても、改装にお金がかかるのであれば築古の価格メリットが活かせない場合があります。
お風呂場だけは普通の人にはどうにもできません。
専門家(ホームセンターのリフォームコーナー)に相談しなければなりません。
しかしそれ以外の部分・・・例えば形の古い建具や台所(システムキッチン)は、徹底的に磨いて、落ちない汚れは塗り直しをするなどして建築当時を再現してみるのも楽しいと思います。
昭和40~50年代に流行した花柄の壁紙を貼り、原色の傘のついた照明やその当時に流行した家具をリサイクルショップやインターネットオークションで探して買い集めて昭和を再現するのも面白いのではないでしょうか。
古い設備や厨房機器、水回りは汚くなっているからみすぼらしいのであって、古いからみすぼらしいのではありません。
もしドラえもんの道具にある「タイムふろしき」を使って新品に戻せたとしたらいかがでしょう。
どれも現代風の廉価品に見られるような没個性化したシンプルな意匠と比較しても個性的でかわいいものが多いと思います。
そうなれば目指すべきはオンリーワンです。
自分色を作っていけば良いのです。
但し、キッチンのコンロだけはどうしてもフラットにしたくなると思います。
手入れや衛生面(隙間に食材くずや油汚れがたまりやすく、衛生害虫が棲みつく原因になる)の観点で、弊社もそれをお勧めいたします。
既存のキッチンボードのコンロ部分をビルトインに対応できるようにするための改造(シンクを含めたステンレストップを全て剥がして、コンロ部分を補強)をし、特注した天板に交換することで、昭和のデザインを生かしたまま交換するより格段に安くシステムキッチンに改造することも可能です。
天板はIKEAでオーダーメイドを扱っているため、廉価で入手できます。
改造できない場合、扉の面材だけ再利用し、台全体を作り直して扉だけ付け直すことで対応できます。
システムキッチンの交換は、本体だけでも充分高価ですが給排水管工事費用が無視できないくらい高価なため、既存のユニットの改造で済ませることができれば格段に安くできます。
高価格帯のマンションも、低価格のマンションも、持ち家で住民の質に大差はありません。
高くても安くても質は違えど一定数の問題世帯は存在します。
賃貸の場合、賃料で住民の質の差は大きくなる傾向にあります。
商社が自社貸出している高級マンションは、分譲マンションと比較してもまず安心です。
低賃料であっても一定数アパートがある地域に建つマンションタイプの物件(特に分譲)であれば安心できます。
弊社社長・大溝の経験から、以下の物件を人間関係のストレスの軽さの順に比較します。
(A)横浜市内に存する賃料7.5万円の2DKアパート
(B)横浜市内(Jのすぐそば)に存する賃料5万円のワンルームマンション
(C)東京都港区内に存する賃料14万円の高級賃貸ワンルームマンション
(D)東京都港区内に存する賃料6万円の底値賃料のワンルームマンション
(E)横浜市内に存する約3000万円のファミリー向け新築分譲マンション
(F)横浜市内に存する約2000万円の中古戸建住宅(借地権。もし所有権ならば相場は4500万円。)
(G)横浜市内に存する約1300万円のファミリー向け中古分譲マンション
(H)お台場に存する賃料24万円の1LDK築浅タワーマンション
(I)南房総市内に存する220万円の中古分譲マンション
(J)横浜市内(Bのすぐそば)に存する賃料3.5万円のワンルームアパート
(C)>>>(B)=(G)=(I)>>(E)=(F)>(H)>>(A)>(J)>>(D)
弊社が中心的に扱おうとしている商品に近い条件の(G)が高順位にありますが、横浜市鶴見区内でも比較的恵まれた環境にある住居地域にあることに加え、ローンを返済し終えて心身ともに穏やかな状況にあることが影響していると考えます。
このリストには新築戸建住宅の記載がないのは、社長に経験がないからです。
こちらは聞いた話による推測ですが、(E)に近いものと予想できます。
分譲マンションと違い、街区の管理を町内会という形で自主管理することになるため、人によっては奉仕作業を巡ってトラブルが起きやすいと思います。
(C)は、伊藤忠商事さんが展開する高級分譲賃貸マンション「レジディア」シリーズです。
私が住んでいたのはワンルームでしたので賃料は比較的安かったのですが、最多賃料帯は24万円(2DK〜1LDK)です。
これだけの額を使い捨てられる余裕のある個人か、それなりの地位にいる会社員が会社の賃料で住んでいることが予想されます。
「カッコいい」を通り越して「美しい」という言葉が似合うスーツを着た外国人とエレベータで遭遇したこともあり、少し別の世界でした。
この物件は、赤坂にある低層マンションですが、同じような価格帯でも、お台場のタワーマンションはやや煙たい人やせわしない人が多かった印象を感じます。
似たような賃料でもステータスみたいな感じでタワーマンションを選ばれる方が多いのではないかと感じています。
住居費負担額と住民の振る舞いは比例すると思いがちですが、住居費負担額よりも、平方メートル単価で差がつくような気がします。
コスパが悪い(=贅沢な作りか、払い続けても財産にならない)物件ほど住みやすいように感じました。
安定した職業に就き、職場の仲間が住宅を購入したという話を聞くと、そこでは5千万円前後の住宅を買ったという話を耳にします。
そうした恵まれた集団にいると、あたかもそれが普通であるように思うのも無理はありません。
でもよく考えてみてください。
社会全体を俯瞰してそのような高価な住宅を購入している人はどれだけいるでしょうか。
住宅購入どころか、賃貸住宅に住んでいても生活がままならない人、その賃貸住宅だって古い木造アパート、築浅の木造(軽量鉄骨構造)アパート、重量鉄骨構造のマンション、鉄筋コンクリート構造のマンション、新築同然の鉄筋コンクリート構造のマンションなど、これだけのものが一括りになっています。
ご家族との関係が良好で、親族所有の家に同居(贈与を含みます)させてもらえる恵まれた方もいるでしょう。
全員が全員、5千万円の住宅を購入しているわけではありません。
古い木造アパートから六本木ヒルズレジデンスに住む方まで、広い目で社会を俯瞰すると、だいたいどの辺りが中央だと思いますか?
住宅金融支援機構(旧・住宅金融公庫)の資料はあくまでも住宅購入をした中での平均値しか書かれていないし、不動産専門サイトの調査結果は分譲・賃貸いずれにせよ自己責任で住宅の手当をしようとする人についての平均しか書かれていません。
駅の片隅や河川敷に段ボールで建築する人から六本木ヒルズレジデンスに住む人までの平均値や中央値は予想が難しいです。
そのような中で、弊社は1500万円を少し切る程度の築浅中古戸建住宅(木造)を購入する程度のものではないかと結論づけました。
日本全国の平均の話をしているので、大都市圏の例を出すのは妥当ではありません。
東京まで電車で1時間の茨城県牛久市、つくば市であれば、築10年前後の近代的な意匠の立派な戸建住宅が購入できます。
敷地面積は約200平方メートルで庭は南向きなので子どもが走り回ることができます。
マンションであれば、60平方メートルを超える築25年以内のさほど古いとまではいえないタイル張りの綺麗な物件が多く見当たります。
地方都市は、地価が安いため物件価格の中で建物本体の価格が多くを占めることや、駅の正面に建てられていることが多いため、やや割高となります。
比較として愛媛県松山市、静岡県静岡市も調べてみましたが予想通り、ほぼ同じでした。
1500万円でも多少贅沢かもしれません。
大都市圏(川崎市、横浜市)の場合、「築浅」は叶わないことが多いものの、新耐震基準を満たす物件も手が届きます。
基本は住み方に多少の工夫が必要なややコンパクトなマンションとなりますが、横浜という地理を考慮すると無理はありません。
横浜市でも勤務先が横浜市内の場合や在宅ワークの場合、西区以西や港北区以北も含めて検討できます。
その場合1500万円でおさまる戸建て住宅も多く見つかります。
先に書いた通り、人生にはもっと優先させなければならないことがたくさんあります。
いま一度、先入観を捨ててみてはいかがでしょうか。
街を歩いているとあちこちで見かけるモデルハウスや完成済みの建売住宅の内覧現場。
住宅購入の予定があるなら、誰もが一度は足を踏み入れたことがあるはずです。
まだ一度も使われたことのない新品の建物の鍵を受け取った瞬間は、大きな感動に包まれるでしょう。
中古住宅でもその感動はありますが、新築は格別です。
新築住宅を選ぶ理由の一つに終(つい)の住処にしたいと願う人もいるでしょう。
最初はそのつもりでも、余程の豪邸でもなければ不便を感じることが多くなり、リフォームしたり住み替えたいと考えるようになるものです。
不満が全くない理想通りの豪邸であっても、広さが仇となって掃除やメンテナンスに悩むことになります。
最初に購入した住宅の費用が充分に抑えられていれば、住みながら感じた問題点を解消できる住宅に住み替える資力が確保できます。
改装するのもよし、買い換えるのもよし、一次取得する住宅の費用を抑えれば、多くの選択肢がもたらされます。
そして、住み替えができると思えば次の住まいへの夢を膨らませる新たな楽しみが出来ます。
例えば、諸費用込みで1500万円の住宅を頭金500万円で購入したとき、1000万円を借り入れることになります。
普及価格帯である4500万円の住宅を頭金500万円で購入したとき、4000万円を借り入れることになります。
1.8パーセントで借り入れた場合、両者では35年間で支払う金利差に1045万円もの開きが生じます。
4000万円のローンの場合、100万円の繰上返済は焼け石に水と感じるため、あまり積極的になれない一方で、借入が1000万円であればゴールが見えているため、積極的に繰上返済に励むことができる人も多いはずです。
多くの人が10年、人によっては夫婦共働きで5年程度で弁済するストイックな方もいると思います。
この場合、先ほど例に挙げた1045万円の金利差は、より広がることになります。
さらに、35年かけなければ弁済できない金額だと、固定金利でなければ安心できないと考える方もいます。
固定金利は変動金利と比較すると金利が3倍程度違うことが多く、その場合先ほど例に挙げた1045万円の金利差は2倍近くに跳ね上がります。
・・・郊外なら、新築の建売住宅が買えますね。
借入が1000万円であれば、固定金利を選ぶ必要はありません。
金利が大きく跳ね上がっても銀行と相談して、跳ね上がって増加した返済分だけ繰上返済をすることも4000万円を借り入れた時ほど非現実的な話ではないはずです。
人生は、何があるかわかりません。
新築で住宅を購入された方の半数が概ね築20年以内に何らかの理由で住み替えをしています。
住み替える理由の多くは、家族構成の変化だったり、健康上の理由(足を痛めてエントランスホールにたどり着くのが困難になった)、済み飽きたといったライフスタイルの変化によるものですが、せっかく新築で購入して借金を完済しても、後に買い換えるとなれば新築と中古の差分が無駄になります。
住み替える理由が経済的な理由によるものだった場合は、低廉な住宅に住んでいればそもそも原因自体を大きく軽減できます。
家は3度目で理想に辿り着くとはよく言ったものです。
新築の楽しみは後にとっておく。
例えば、次のような選択はいかがでしょうか。
1500万円前後の家を買って、ローンを返しながら次の住まいに夢を膨らませる。
10年後に完済。
売却して得た1300万円と、返済と同時に貯蓄した1000万円、ローンで工面した1000万円で3300万円の住宅を購入する。
再びローンを返しながら終の住まいを計画する楽しみに浸る。
次はいよいよ新築です。
3000万円で買った家を2300万円で売却し、貯蓄した1000万円と新たにローンで準備した1000万円を加えた4300万円で生活施設が整った郊外に家を建てる。
住宅に無関心で転居が面倒でないなら、こうした選択も方法の一つです。
最初から新築を買おうとするくらい前のめりであれば、非現実的なものではないかも知れません。
賃貸住宅と持ち家の間には越えるのが難しい壁が隔たるが、新築と中古はそれほど差がありません。
新築は次第に色褪せるが、中古は自分色に染まっていく楽しみがある。
新築にな新築の、中古には中古の良さがあり、性質が異なるため比較できない良さが各々にあることがわかるでしょう。
理由を後に書くと読み疲れするため、結論を先に書きます。
以下の物件が1500万円以下で販売されていたら間取りは気にせず候補に入れます。
・昭和56年6月1日以降に建築確認を受けた新耐震建物である。
・京浜東北線、南武線、横浜線で30分以内に東京都区部に出れる。
・壁芯面積が45平方メートル(内法40平方メートル)以上である。
・管理が自主管理でない。
耐震性の問題がクリアできていて・・・というのは、旧耐震基準(昭和46年以降の後期の旧耐震)の建物でも地盤が安定した地域に建築されていて震度6強や7が発生するリスクが小さいことが確認できていることや、最上階など大破しても建物に押しつぶされて死傷するリスクが小さいものを含みます。
※昭和46年以前に建築確認を受けた建物は、耐震改修されたものを除き購入はお勧めしません。弊社でも取り扱いません。
もしその物件がフルリノベーションされていて、
・売主に確認して大きな問題がない。
・販売開始または最後の値下げから1ヶ月以内である。
これに該当するなら、購入することをお勧めいたします。
予算を抑えて家探しをしていると、使いやすい間取りの物件がなかなか出てこない、なんてことがあるでしょう。
これは、当然です。
なぜなら、住みやすい物件はすぐに売れてしまうため、供給バランスの兼ね合いで価格が押し上げられるためです。
では、住みやすい間取りとはどういう物件でしょうか。
やはり、基本は「田の字マンション」です。

主要採光面に広いリビング(地続きで和室が並んでいることが多い)があり、玄関側にベッドルームが2室並ぶものです。
中には「田の字」の派生版として左右または奥に1〜2部屋プラスされた物件があります。
その多くは4LDK以上の間取りが確保されていることが多く、多くの人が憧れる物件となります。
屋外から見ると、掃き出し窓が3つ並んでいて見るからに壮観で高級感があります。
田の字マンションは、余程の事情がない限り、2000万円以下まで値崩れすることはないでしょう。
田の字の前の世代になると、採光面に2つの6帖間があり、その奥にダイニングルーム、さらにその奥、玄関側にはバスルームと玄関(サービスルームがある場合がある)がある間取りを多く見かけます。
さながら「円」の字を逆さにしたような間取りですが、これも田の字マンションの一つです。
高度成長期に発展した公団住宅によく見られる間取りです。
広く普及した間取りとなりますが、キッチンはもちろん、奥の部屋がどうしても暗くなりがちです。
それでも、余裕ある一人暮らしをされる方やDINKS世帯であれば好都合の物件となります。
例えば、所要採光面にある2部屋のどちらかをダイニングルームと一続きにした広いリビングにして、もう片方の部屋を寝室や書斎にします。
これだと少しリビングが縦長すぎてアンバランスになるため、壁に面して設置されていたキッチンをカウンターキッチンにして、バルコニー側に少しずらせば、ウオークインクローゼットを設置することができる可能性もあります。
※キッチンの移設は、排水の設計を慎重にする必要があります。
よほど荷物が多かったり、独立した仕事部屋が必要でもない限り、それ以上のお部屋は必要ないことが多いはずです。
すると、玄関側に配置されていた水回りは、好都合に働きます。
今ではほとんど見かけなくなりましたが、風通しの良い窓のある浴室での入浴が楽しめるようになるでしょう。

これ以外では、なぜこんな形で作ろうと思ったのかと考え込んでしまう間取りが多くなります。
このような物件は、半年〜1年経っても売れないことが多いです。
こうした物件は狙い目です。
住宅購入に対するモチベーションが高まると、新居に様々な思いを重ねることになります。
現実(予算)と価格のギャップに、理想から大きく遠ざかる現実を目の当たりにして落胆することもあるでしょう。
でもそれは、予算5千万円で探しても同じです。
東京都内であれば、1億円で探しても同じかもしれません。
もちろん、予算5千万円で探せば近代的な意匠にウットリさせられ、新しい設備にワクワクすること間違いなしです。
でも住宅探しで根本的な要素である専有スペースの使い勝手に関わる問題が大きく変わることはありません。
4人家族が面積や収納を気にせずノビノビ生活できる空間は、
・リビング16帖
・主寝室10帖
→2間のクローゼット付き
・子ども部屋8帖×2部屋
→いずれも通路に面した窓ではなく、外の景色が見える大窓があるもの。
・ウオークインクローゼット4.5帖
・足を伸ばして入浴できて、子どもと一緒に入浴ができる1坪(1818)バス
→1818は、普及品の規格上の上限で、できればタイル貼りで洗い場だけで180cmx2程度が理想でしょう。
・戸建てと同等の占有部玄関
このような感じになるでしょう。
リビングルームは広すぎると閑散とした感じになりかえって居心地が悪くなります。
それから、算定根拠をイタズラに上げるのは良くないので、ある程度の現実性を加味した面積にとどめるため、大きめのL字型のソファーセットと、余裕がある6人掛けのダイニングテーブルを4人掛けとして使用し、リクライニングチェアを1つ置いた状態でギリギリ窮屈さを感じない面積としました。
この条件で計算したらピッタリ100平方メートルになりました。
この面積は、登記するときに用いる内法面積です。
不動産広告で用いる面積は壁芯面積ですので、実際には110平方メートルとして売りに出されている物件がこの条件を満たすことになります。
そして、この条件を満たす物件が新築であること。
これが、一般的な購入層が思い描く理想の物件となるはずです。
多くの人は、これだけの規模があれば収納やレイアウト、開放感に頭を悩ませることはなくなるはずです。
一方で、これだけの面積のマンションを見たことがあるでしょうか。
決してないことはありませんが、一般的ではありません。
一般の人が手を出せる価格でなくなるのは言うまでもないでしょう。
結局のところ、予算が多くても少なくても、この条件からの乖離は全てストレスとなるのです。
仮に手に入ったとしても、掃除をはじめとした維持管理に頭を抱えることになります。
歳を重ねると、「タダでもいらない!」「すぐにでも手放したい!」となることもあります。
つまり住宅は、どのようなものであってもそれなりに悩みがあり、いつも何らかのストレスと背中合わせになるのです。
そしてそのストレスの強さは、住宅の価格に反比例するわけではありません。
それであれば、支払いが抑えられている物件であれば日常生活のストレスが少ない分、暮らし全体のクオリティは間違いなく高まるでしょう。
5000万円超の借金があり、月に十数万円の支払いが必要ともなれば、僅かな欠点も大きな不満に増幅されるでしょう。
一方、借金が1000万円を下回っていて月の支払いが2、3万円であれば、多少の不満があっても「まあ、奇跡的な価格だし文句言えないよ。」となります。
街を歩いていてピカピカな外観の新築マンションを目にすると、正直ここに住める人が羨ましいと一瞬は思います。
でも、間髪入れずに1000万円の札束が6つ(価格差は4000万円ですが、利息を合わせると6000万円です。まるで宝くじに当たったかのような額ですよね。)浮かんできて、その対価として自由を謳歌している現状のシーンがいくつもフラッシュバックしてきて、マンションなどどうでもよくなります。
こうした意識ができていると、多少住みにくい間取りであっても、目をつぶれるものなのです。
ここで結論ですが、間取りが気に入らないという問題は、意外とどうにかなります。
最低でも4.5帖あれば、工夫次第で快適な空間を作ることはできます。
パッと思いつくアイデアとしては、小上がりの和室を作ってテレビや棚を作り付けにすることでしょうか。
床にはテーブルと座布団以外、置かないようにして部屋の四隅が見える状態をキープします。
10帖台のリビングの家に住んでいる方でも、テーブルや椅子以外に何一つ物がない空間として4畳半相当のスペース(270cm角)が確保されている家を私は見たことがありません。
部屋が狭くても、部屋の四隅が見えていると意外と広く感じるものです。
でも、4帖半はやや窮屈であることは否めないし、和室で生活するのも自分のライフスタイルには合わない・・・そう感じる人が殆どだと思います。
ではどうしたら良いか。
心配は要りません。
ここでは、居間の話をしています。
するとすぐ隣には、ダイニングルームが隣接されているはずでしょう。
ダイニングルームが仮に4.5帖とした時、小上がりの面積を含めると9帖となります。
4.5帖四方が壁では、さすがに息が詰まるかもしれませんが、9帖の空間が見渡せる状況にあれば、さほどストレスにはならないでしょう。
ダイニングスペースはガッツリと洋風(欧風)に作り込んで、隣接する小上がりはご家族がゴロ寝できる居間・・・などといった仕立てはいかがでしょうか。
小上がりの下を収納にすれば、狭小住宅にありがちな収納不足も解消することができます。
ただし、小さなお子様がいるご家庭だと、安全対策のための工夫が必要となります。
どうしても和室が嫌なら、L字ソファーを壁にピッタリ寄せて、中心にダイニングテーブルを置きます。
テレビを壁付にして、テレビの出っ張りと同じ奥行きの壁付収納を設ける感じが良いでしょうか。

リフォームをせずに解決しようとしたら、その答えを出すことは容易ではないかもしれません。
居心地の悪さから、何度も模様替えをしながら試行錯誤することになります。
ただそれでも、2年も経てば自分なりに快適に過ごす方法が見つかり、心地よく暮らせる部屋が出来上がっているはずです。
答えを出すのに時間がかかると思いますが、多くの場合時間が解決します。
引っ越して最初の頃は、家具の配置などもなかなかこれという形のものが定まらず、毎月のように模様替えをしながら悶々と過ごすことになるでしょう。
トライアンドエラーを繰り返すうちに、「これだっ!」というものはいつか必ず見つかるでしょう。
その答えが見つかったとき、当初は気に入らなかった間取りが「これ以外の間取りはあり得ない」と考えるようになるほど気に入るはずです。
古い物件につきものといえば、やはりこれではないでしょうか。
物件によっては蟻や蜘蛛に悩まされている方もいるようですが、やはり代表格といえばアレでしょう。
弊社社長・大溝の経験から、有効な対処方法をご紹介いたします。
住宅の引き渡しを受けると、すぐにでも引っ越したくなるところですが、最初が肝心ですので はやる気持ちをグッと堪えて3週間程度の時間を掛けて対策します。
この3週間の我慢ができれば、もし引越し後に外から持ち込んだ荷物と共に屋内に入られたとしても、簡単に対処できるようになります。
I.隙間を埋める
古い住宅の中には、壁や床など目立つ場所に隙間があったり、壁に穴が空いている場合があるでしょう。
こうしたわかりやすい隙間以外にも、住宅には多くの隙間が存在します。
この隠れた隙間は、古い住宅だけでなくフルリノベーション住宅や新築住宅であっても同じです。
新築住宅でも不衛生にしているとすぐに出てくることがあるのが動かぬ証拠です。
以下の場所を点検します。
a)水回り什器周辺
水回りは、壁の中から配管を取り出すため、外部との交通手段となります。
配管の立ち上がり部の根元の部分をエアコン用パテで塞ぎます。
それから、キッチンユニット自身も隙間が多いことに多くの人が気づいていません。
仰向けになって扉の中を見上げると天板とユニット本体のつなぎめなど、そこそこ大きな隙間が確認できます。

ここの隙間は、必ずしも屋外に通じているとは限らないため、必ずしも害虫の侵入経路とはなり得ないものの、その場合は格好の巣作りの場所となります。
システムキッチンの扉の中は、鍋や包丁、ハンドミキサーなどの調理道具がたくさん入っているはずです。
食器棚やカトラリー入れ同様に衛生的でなくてはならない場所が衛生害虫の侵入口になっていたり、すぐ裏側が巣になっていると考えると、血の気が引くと思います。
是非、しっかりと目張りしていただきたいところです。
それから、システムキッチンユニットには通常、配管施工用に点検口が設けられています。
点検口は、ビス止めされているだけだったり、ハメコミ式で取り付けられているだけなので、密閉性は高くありません。
一見、隙間がないように見えても重い鍋や調味料などを置くことで変形して隙間が開きますし、重いものを置かなくても木材は経年変化で伸縮して隙間ができることもあります。
こうしたことが起きても侵入経路にならないようにしっかり対策します。

c)インターホンなどの裏
集合玄関にオートロックがない古い物件でも、専有部玄関に自身でカメラ付きインターフォンを備えるケースが増えています。
旧式のドアチャイムなどは壁に密着していることが多いので問題になることはありませんが、カメラ付きインターフォンの場合、施工性の観点で室内側モニターを上に持ち上げたり、レバーを押しながら手前に引くなどの操作で壁から取り外せるものが殆どです。
このようなタイプのインターフォンは、壁と室内側モニターの間に隙間があいています。
メーカーにもよりますが、2〜5ミリメートル程度のものを多く見かけます。
そして、その隙間の奥からは玄関側のカメラ付きインターフォンにつながるコードが壁の中から出ています。
この部分が侵入経路となります。
カメラ付きインターフォンの取扱説明書(施工説明書)を確認しながら取り外し、間にウレタンスポンジなどを挟んで元に戻します。
d)レンジフード裏側
レンジフードの上の部分は、多くの場合空洞になっています。
その空洞は、壁の中から引き出されている排気ダクトをレンジフードに接続するために用意されているものです。
化粧カバーを外すと、壁に大きく開けられた穴から直径10〜15センチメートルの金属ダクトが壁の中から出ているのが確認できるはずです。
その周囲は、壁が大きく切り開かれており、壁の裏と室内側が快適に交通できる状態になっています。
レンジフードは特に汚れやすいのに、壁の裏にアクセスしやすいという衛生害虫にとっての天国が形成されている状態といえます。
絶対に塞いでおきたい場所であることは言うまでもありません。
この隙間は、さすがにパテで塞ぎきれる大きさではないでしょう。
ゴミ袋やスーパーの袋などを使って、壁の裏と室内側が交通しないように丁寧にラッピングするように塞いでいきます。
e)エアコンのドレンパイプ
エアコンを使うと、冷却に伴ってエアコン内部で結露が生じます。
それを集めて屋外に排出するドレンパイプというものがあります。
直径1〜2センチ程度の非常に細いものですが、ここも代表的な侵入経路となります。
ドレンパイプに被せるタイプの専用のキャップが市販されているので、これで対策します。
ここでテーマとなっている種の衛生害虫は、匍匐(ほふく)前進のような姿勢を取ることで、小型のものでは1ミリ程度隙間があれば入ってきます。
わずかな隙間であっても、幼虫の時に侵入して屋内の目立たない場所で成長することも考えられます。
そのため、1ミリ角ほどの隙間であっても侮らず、しっかり目張りすることが肝要です。
こうした隙間は、隙間を介して屋内に侵入されるだけでなく、侵入した衛生害虫が壁の裏側など人の目に触れない場所に巣を作ります。
壁の裏側は通常高温多湿で冬でも極端に寒くならないため、巣を作る場所としては最適です。
こうした場所との交通させないようにすることに意味があります。
II.家中の扉という扉全て開けて殺虫
侵入口や巣との交通を断ち切ったら、バルサンやアースレッドなどの煙が出るタイプの殺虫剤を使用します。
外に煙が出ないように注意し、必要に応じて目張りしたり、近所への周知をします。
殺虫剤に火をつけたら、一日締め切ります。
何一つ荷物がない部屋なので、害虫などいないように見えますが、設備什器類の陰に潜んでいたり、遠目では見えない幼虫がいる場合があるので、一網打尽にします。
孵化する前の卵があることを想定して2週間後に再度殺虫します。
卵にも効くことを謳う強力な殺虫剤も市販されていますが、これを鵜呑みにせず念入りにすることが肝要です。
殺虫剤の使用後は、部屋中が煤で覆われるため念入りに掃除します。
なお、煤が出ないタイプのものもありますが、煙が出るタイプの方が強力です。
家具の搬入後は、掃除に手間がかかるため水蒸気タイプのものをおすすめしますが、何もない状態であれば煙タイプをお勧めします。
III.暮らし方
a.掃除をしっかりやる
これはいわずもがな基本です。
餌となりそうな匂気があるところやジメジメした場所に誘引されます。
食べこぼしの放置やキッチンで食材を落とした時の拭き残しなどはないようにし、髪の毛や埃などもできる限りこまめに掃除をします。
b.住戸内を常に負圧にする
24時間換気は切らない。24時間換気がなければトイレや浴室など能力の小さい換気扇を常にONにする。
エアコンのドレンパイプなど、よくこんなところ見つけたな、という侵入経路で入られることはよくあることです。
原因は、食べ物の匂いが漏れることです。
負圧にすることで、においを漏らさないようにします。
c.調理ゴミ、残さは冷凍保存する。
d.たまねぎ、ねぎ、じゃがいもは必ず冷蔵庫かチルドルームで保存する。
e.夏はエアコンをつけっぱなしにし、サーキュレータを併用する
消費電力の観点からも常にONが推奨されています。
特に出没しやすい夏に高温多湿環境を屋内に作らないことが大事です。
ここまで対策すると、外から侵入されるリスクは極めて限定的なものになります。
限定的というのは、例えば見落とした小さな隙間があるなどのケースです。
この程度なら、仮に幼虫に侵入されても成虫になる前に隙間を通れなくなります。
窓を開けたタイミングや荷物などに付いて成虫が侵入し、仮に卵を産みつけたとしても巣を作るために必要な目につかない場所への交通経路がありません。
加えて家がきれいに掃除されているとなれば、糧を得ることができないのでそう長く生きることはできないでしょう。
弊社社長・大溝は人生で分譲4軒(売却したものを含む)、賃貸16軒を経験しています。
特に賃貸は、地方出張の拠点として使っていて、定住する気がないことや、支出する一方で蓄えられる要素がないことから、余程の理由がない限りは鉄筋コンクリート構造の中から最安値の物件を選び、渡り歩いてきました。
当然、かなりの築古物件となるため、衛生害虫には悩まされてきました。
しかし、大溝が住み始めると3〜4ヶ月で一切見かけなくなります。
衛生害虫に感情があるとは思えないので、大溝が虫から嫌われていると考えるのはあまりに不自然だと思います。
当然、何らかの対処をした結果、このようになっています。
衛生害虫に悩まされながら賃貸住宅を渡り歩く中で生み出された、実体験に基づく解決方法です。
低廉な住宅は、ここまでに紹介したこと以外に、工夫や意識の問題では解決できない重い問題を抱えているケースがあります。
ここでは、購入の際にある程度調べておくことで織り込むべきリスクをご紹介します。
現況有姿の物件はもちろん、リノベーションされた住宅でも注意が必要なものの代表的なものが配管です。
水周りが1階だけの戸建住宅ならば後からでも安く工事できますが、マンションの場合は簡単ではないため、注意が必要です。
蛇口をひねったら錆水が出たなどという話を耳にしたことがあると思いますが、これは水道管に鉄管が使われていた頃の話です。
鉄管(亜鉛メッキ鋼管含む)は、昭和49年から使用が禁止されていて、それ以降の古いマンション(平成5年前後くらいまで)では、鉄管の内側を樹脂(プラスチック)でコーティングした水道管(ライニング管)が使われています。
これにより、見て赤いとわかるほどの錆水がでることや、水道管がマンション専有部で破裂することは殆どなくなりました。
それでも配管の経路が直角に曲がる部分で使われるエルボ部材はコーティングされていないことが多く、地震等の外力で折れたり、錆が出たりするケースがありました。
そのため、平成改元前後でエルボ部材も樹脂コーティングされた製品が出てきました。
平成5年以降であれば40年以上の耐久性があるケースが殆どです。
では、平成7年に建てられた住宅なら安心か。
安心できません。
ここまでの話は、給水管の話です。
給水管とは別に、給湯器からバスルームやキッチンに給湯管が配管されています。
ここには、鋼管ではなく銅管が使われています。
銅管は、法律で使用禁止されているわけではないため、現在も使おうと思えば使えるのですが、平成9年頃を境に殆ど使われなくなりました。
銅が錆びるというのはあまり聞かないと思いますが、時間の経過で腐食する性質があります。
それから、鉄と比較して材料が柔らかいのが特徴です。
溶接が容易で施工性が高く、水漏れのトラブルが少ないことから広く普及しましたが、高温のお湯に含まれる気泡(水蒸気の泡)が曲げ部分の内壁に衝突することで銅が削られていったり、泡で気中暴露することで腐食が進み、25年前後が経過すると穴が開くトラブルが多発しました。
この問題が顕在化し出す平成9年頃に熱に強いVP(硬質ビニル)管や、さや管ヘッダ工法が普及して、銅管が使われることは少なくなりました。
※さや管ヘッダ工法は、経年劣化で硬化して さや からフレキ管が引き抜けなくなるケースが多発しているため、現在ではあまり採用されていません。
樹脂製のフレキ管をそのまま転がし配管し、給水ヘッダに接続・分岐する工法がとられています。
こうしてみると、弊社が中心的にお勧めする価格帯のマンションでは、既に配管の寿命を迎えて久しい物件が多く含まれることが予想されます。
もちろん、何らかの対処をしなければなりません。
まず、解りやすいところでは配管の交換です。
内装全てを張り替えないと無理なのでは?(=内装工事費用がかかる)と思わず構えてしまいそうですが、躯体を丸裸にしなければならなくなるような大規模な工事が必要になることは極めて稀です。
現代主流となっている「さや管ヘッダ工法」は、配管の通り道となる経路の壁や床の目立たないところに穴を開けてワイヤーを通し、その先端に固いホースのような水道管(樹脂フレキ管)を固定してワイヤーを引っ張ることで、水道管を新設することができます。
VP管(みなさまがイメージするようなプラスチックの直管)や金属管だと、こういうわけにはいかないでしょう。
床下からの立ち上がり部分は、例えばシステムキッチンや洗面台、洗濯パンを取り外した真下の部分など、住宅設備を元の位置に戻せば隠れてしまう部分の床に穴を開けて水道管を立ち上げるような施工をすれば、工事跡を最小限にすることができます。
見た目を気にしないなら、廊下に開けた穴は近い色のフローリングで継ぎ接ぎして原状回復をします。
見た目が気になるなら、廊下だけフローリングを貼り替えるのも方法の一つです。
廊下はそれほど広くはないので、20万円でお釣りが来るはずです。
キッチンの床下収納の蓋みたいな外観をした点検口を設けてメンテナンスしやすくする、フロアコンセントを設置して孔を有効活用するというのも方法の一つです。
この方法で、配管交換に要する費用は給湯管・給水管の両方を交換した場合で70万円程度が相場です。
もう一つは、配管の中を樹脂コーティングする方法です。
配管から水を抜き、ヤスリのような粉を循環させて配管内部を磨き、最後に霧状にした樹脂を循環させて内側をコーティングします。
この工法は、内装の解体を伴わないので安く感じるかもしれませんが、意外と高価で、給湯管だけで90万円近くかかります。
※社長が別荘で検討していましたが、ネットで見た値頃感との乖離が大きく、配管の入れ替えで検討を進めることにしました。
どうしても内装を解体できない特殊事情がある場合を除いて、価格的なメリットは決して多くありません。
一方で、工事を阻む内装さえなければ配管工事自体は非常に簡単で、スケルトン状態での新設や交換であれば40万円でお釣りが来ます。
そのため、購入後にリノベーションをお考えの場合は同時に給水・給湯管の更新費用は予算に入れておくべきです。
もし、ご予算の都合で見送らざるを得ない場合は、将来の配管更新を計画に盛り込んで、適当な場所に点検口を設けておいたり、VP管やフレキ管を床下に転がしておくことを工務店に依頼しておくことも方法の一つです。
工事が済むまでは、お湯を止める時に急に蛇口を捻ったり、シングルレバー水栓を一気に押し下げるようなお湯の止め方は避けるなど配管への負担を減らす工夫も必要です。
一気に給湯を止める性質の機器(手元でお湯を止める機能がついたシャワーヘッドや、洗濯機のホースを給湯につないでいるケースなど)には要注意です。
それから、この記述は弊社の独断で仮説の域を出ないことに注意が必要ですが、給湯管内壁に衝突する泡を減らすため、温度設定が可能な給湯器に入れ替えるのもある程度効果があるかもしれません。
近隣相場と比べて極端に安く、見た目がくたびれている物件の場合、物件の管理をどこがやっているか確認すべきです。
物件価格に目を奪われ、「管理なんて別にどうでもいいだろ。鉄筋(-コンクリート構造)だしそんなの気にする必要がないよ。」と安易に契約するのは非常に危険です。
管理は、みなさまが思う以上に重要です。
これをわかりやすくするため、現在新築のマンションを管理せずそのまま住んだらどうなるか予測してみようと思います。
※この予測は2〜3年程度の誤差が生じることはあっても、誇張は一切ありません。
築2年
植栽が繁茂し、通行人から苦情が出る。
以降も近隣や住民から苦情が寄せられるたびに対症療法的に住民有志が剪定を行う。
管理費を少しでも浮かせたいため、植木屋さんに依頼するということは思いつかない。
アシナガバチやスズメバチが巣を作り、通行人が刺されて賠償を求められるケースも。
築5年
防火扉やメーターボックスの塗膜表面の白化が進み、雨に当たりやすい下部は錆び始める。
築7年
洗濯機を使っていないのにキッチンで皿洗いをしている時に洗濯機の防水パン(-の中にある排水口)から水が溢れて部屋が水浸しに。
原因を調べてもらったところ、本来は毎年(少なくとも2年に1度)行うべき排水管の高圧洗浄をしていなかったことが原因で、雑排水(=トイレ以外のすべての排水。トイレは汚水。)合流地点に油で固められたゴミが堆積して主管への経路が塞がれ、屋内で最も低い位置にある洗濯機の排水口に逆流したとのことでした。
幸い、階下への影響はなかったものの、洗剤で洗ってもなかなか落ちない強固な油汚れが残り、1年程度は床を歩いていても心なしか足がベタつく不快な思いをした。
築9年
共用廊下の床に貼られた塩ビシートが部分的に躯体から剥離し、浮いている箇所が目立つようになる。
時々、子どもがつまづきそうになっていると聞くが、お年を召された方がつまづいて転倒した場合、これがきっかけで寝たきりになる恐れも。
この場合、管理組合を相手に損害賠償請求をされることは言うまでもありません。
築10年
タイル張りでない部分(ウレタン吹付塗装部分)のヘアクラックおよび内部に水分が侵入することで発生する白いシミが目立つようになる。
躯体から出る白いシミは、セメントのアルカリ成分が溶け出たもの。
白いシミが出てきた段階で、コンクリートの中性化が進んでいる。
運良く建築に詳しい住民が問題提起しても、管理のプロフェッショナルが強制力(管理会社には適切な管理を強制する権利はないものの、万一の時の管理責任が問われたり、管理が甘い会社であるという噂が立つため、提案した通りの工事をしないと翌年の管理委託契約を断られるため、事実上は強制です。)をもって適切な管理をするわけではないため、ホームセンターで買ってきたコーキングでヘアクラックを埋める処理をします。
仕上がりが汚いことはもちろん、劣化対策上で期待される効果は殆どありません。
メーターボックスの扉やフェンス、非常階段の手すりなどの鉄部は塗装が剥がれ落ちて久しく、かなり錆が目立つ状態に。
素人工事によるヘアクラック補修なども含めて、明らかにマンションの外観が周囲の他のマンションと比べて変わってきて、近隣住民や通行人が見ても違和感を感じるようになる。
管理会社が入っている場合、ヘアクラックを樹脂モルタルで埋めてからウレタン防水〜保護層〜仕上げを含めて概ね5重塗装をするため、仕上がりは綺麗で十分な耐久性があります。
築12年
ある梅雨の日、急にテレビが映らなくなる。
建設した会社に問い合わせをしたところ、ブースター(一本のアンテナまたはケーブルテレビ幹線の信号をマンション全世帯に分配させるために必要な信号増幅をさせる機械)の基板が錆だらけになっていることが判明。
1世帯あたり2万円の緊急集金を行ってなんとか修理したが、2万円を払いたくない世帯が続失して決議が長引き、テレビが映るようになるまで2年半を要した。
管理会社が入っている場合、通常6〜7年ごとに交換されます。
この頃から火災報知器の誤作動が増え始める。
誤作動を起こすと、深夜であってもベルが鳴り出すため主電源をオフにする。
年1度の点検は、嘘の内容を記載して消防署に提出する。
防火管理者は5年前に既に亡くなっているが、監理する人(管理会社)がいないため、名義を変えていない。
築14年
最上階の一部の世帯で雨漏りするようになる。
屋上防水が既に寿命に達しており、随所に亀裂が目立つようになる。
修理に向けて見積もりを取ったところ900万円近くかかることが判明。
監理する人(管理会社)がいないことから、毎月の家計を優先させて充分な額の修繕積立金を積み立ててこなかったため、修繕資金が用意できない事態に。
住宅金融支援機構に共用部分の修理をするために必要な融資の相談をしたが、管理不健全であることと、一部の世帯で管理費の高額未納などがあることから融資を断られる。
ここに断られると基本的には他から用立てることも絶望的な状況である。
事の重大さに気付いた管理組合は、これまで6300円だった管理費を27000円まで一気に増額した。
自分の家は雨漏りしていないと言い出す住民もいて総会は紛糾したが、スラム化の未来に現実味を帯びてきたことから可決された。
築17年
修繕積立金を値上げしたものの、まだ充分ではない中で最上階の世帯のみならず中間階でも雨漏りが多発。
小雨でも雨漏りする世帯が出始める。
調べたところ、サッシと躯体の間を埋めるシリコンコーキングが風化しており、加えてバルコニー床のシートが剥離し、その下のウレタン塗装が表面だけでなく防水層まで剥がれ落ちて躯体が直視できる状況が全世帯に見られた。
建物全体の修理の見積もりを取ったら、6900万円の金額提示がされた。
もはや大規模修繕は夢のまた夢で、ローンが残ったまま退出する世帯が続出。
通りに面した壁はタイル貼りのため、一見傷んでいるようには見えないが、おそらく打音検査をしたらかなりの箇所で接着剤やモルタルが寿命を迎えていていつ剥がれ落ちてもおかしくない状況であることは簡単に予想できる。
翌年、マンション総合保険の更新を保険会社から断られた。
マンションの主要構造部である鉄筋コンクリート自体は、冒頭での楽観的な考えの例で述べた通り、メンテナンスなどしなくても120年程度は持つものです。
でも、この例を見ての通り主要なトラブルの原因は、コンクリート以外の様々な場所で起っています。
ビル管理を生業にしていない人でも、定期的に塗り替えないと下地が傷むことは予想できると思います。
それでも、管理のプロでなければ、ダメージが加わってもコンクリートなら安心と楽観的に考え、日々の家計を優先して満足な修繕積み立てなどを後回しにすることあります。
築12年で壊れたテレビのブースターも、普通の感覚では「壊れてから買えば良い」でしょう。
でも、共同住宅であればそういうわけにいきません。
そもそもビルメンテナンスの知識がなければブースターの存在さえ知らないでしょう。
サッシと躯体の隙間がシリコンで防水されていることを知っていたでしょうか?
それが雨漏りの原因の1つになることを知っていたでしょうか。
マンションは、戸建住宅を管理するのと勝手が異なります。
管理に熟練した人の知識と技術で管理していないと、意識も向かない管理場所は、多岐に渡ります。
※戸建住宅も一部の軽量鉄骨系プレハブ製ハウスメーカー(ハウスメーカー自身は推奨していません。)を除き、月換算で建築費の1/1000の額を貯金していないと、将来あばら家になります。
街で築17年前後のマンションを探せば、綺麗な茶色のタイルで仕上げられたモダンなデザインのマンションばかりだと思います。
そのような住宅でも、適切に管理しないとすぐに あばら家 になります。
一方で、特に地価が高い東京都区部では築50年を超えても(デザインは古いけど)殆どの物件は、綺麗に管理されています。
プロが将来に渡って必要な維持費を綿密に計算し、計画的に修繕積立金の値上げをしてきていることもあり、定期的にエントランス扉が更新されていたり、オートロック扉になっているところも多くあります。
築30〜35年を目処に、エントランス扉と住戸の全ての扉の交換が計画されていることが多いからです。
玄関扉が古い公営住宅で見られるような、薄い鉄板の扉かどうかというのも管理組合が健全かどうか判断するポイントです。
一般的なマンションはフラットなデザインで、真鍮かブロンズ、アルミなどで縁取りがされた重厚な扉が設置されています。
これは高級感を出すためではありません。
消防法で定められた防火扉の仕様が室内側・室外側の2重にした鉄板で区切ることになっているため、このような見た目になっているのです。
そのため、マンションを健全に運営していこうというモチベーションの高い管理組合の物件や、きちんとした管理会社が分譲時から適切に管理してきた物件は、築50年を超えていても扉がモダンなものに変わっています。
新築・中古いずれも、取得した時の状態は非常に大事ですが、築50年でも管理組合が健全に機能していれば40年住むことも夢ではない一方で、管理不全であれば、20年住むのも難しい場合もあります。
「マンションは管理を買え」という言葉があります。
それくらい重要なことですので、価格の安さに目を奪われることなく冷静に判断することが大事です。
これまでのコラムでもお伝えした通り、マンションの建て替えは容易ではありません。
それでも、大規模災害等で想定以上に劣化や損傷が進んでしまったり、より栄えている地域に人口流出して空き部屋が増えてしまったなどの理由で管理組合が限界を迎えてしまうといった、建物本体以外の要素が原因で事実的に寿命を迎えるリスクはあります。
田園調布や港区、品川区内でさえ多くの空き家、管理不健全住宅(ガラスが割れて蔦が入り込み、屋根や壁が剥がれ落ちて草で覆われている住宅)が存在することから、不安を感じる方も多いでしょう。
まず、限界マンションについては、大都市通勤圏であれば過度な心配は要りません。
少子化が進んで周囲の新しいマンションと比較されることで敬遠されることは充分考えられます。
ただし、これは売買の話です。
わかりやすい例を挙げます。
川崎駅から徒歩10分の場所に3LDK(72平方メートル)のマンションがあったとして、築40年であることを理由に「家賃が1円でも借りたくない!」となるでしょうか。
1円どころか、10万円でも飛びつきますよね。
不人気な地域の古いマンションであれば、スラム化して住むに耐えない状況になっても手放すことができずに一生管理費を払い続けなければならない事態になることが考えられるため、売買では積極的になれないケースもあるでしょう。
でも大都市通勤圏で、後先考える必要のない賃貸住宅であれば古くても借り手がつきます。
「人が買いたがらず、自分も住みたくない。」という状況でも賃貸住宅であれば一定の需要が見込めます。
但し、ローンを完済していることが前提です。
(借入を前提としたワンルーム投資なども含めて、不動産のプロではない一般人が借入金のもとで賃貸住宅を運営することはお勧めしません。)
どうしても気に入らないという状況になった際、購入価格が抑えられていれば、数年我慢して繰上完済し、収入を増やす手段として持ち続けることもできます。
このような選択が取れるのも、物件価格を抑えたメリットとなります。
災害で損傷が進み、予想よりも早く寿命を迎える懸念については、築古マンション固有のものではありません。
基本的に弊社では、昭和56年5月30日以前に建築確認を取得した物件は積極的に取り扱いません。
新耐震基準の建物が臨時で塗り替えをしなければならないほどの大地震が起きれば、竣工直後の新築マンションでも同じ状況に陥ります。
災害で発生するマンションの亀裂は、躯体が大きく変形することが原因で生じます。
古いから大きく変形し、最新だから変形量が小さいということはありません。
そのような話を見聞きしたことはありません。
変形量について言及するなら、昭和46年〜昭和56年5月に建築確認を受けて建設された鉄筋コンクリート構造物は、極力揺らさないように設計されています。
昭和56年6月以降に建築確認を受けたマンションは、震度5(強・弱の別は敢えて附さない。)までは揺れに抵抗して亀裂や損傷を生じさせず、震度6(強・弱の別は敢えて附さない。)を超えた揺れを受けた時、建物の変形(修理して再利用ができないほどの変形を起こしても構わない)を許容する代わりに、大破・全壊した時に人が生存するスペースを残さなければならないというルール(二段階設計)で建てられています。
このため、原理的には旧耐震基準の建物の方が亀裂が入りにくいということになります。
また、コンクリートが本来の性能を発揮するのは築30年が経過してからともいわれています。
※実際に試したわけではないため、「原理的には」と書かせていただきました。
このような事態に遭遇した時、寿命を左右するのは以下の3点です。
・修繕積立金が充分に蓄えられているか。
・築65年または現時点から30年先までの長期修繕計画が立てられていて、修繕費試算のもと、修繕積立金が適宜増額されてきているか。
・臨時集金に耐えられる資力が住民にあるか。
・管理費未納世帯がいないまたは少額か。
新築マンションは、入居時に修繕積立基金という形で、物件価格とは別に30万円前後の額を引渡時に分譲会社に支払っており、全世帯から集金された額を管理組合に資産移管しています。
仮に100世帯とした場合、その額は3000万円となります。
100世帯が居住できるマンションの建築費は、15億円前後です。
外壁修理を含む大規模修繕の相場は、建築費総額の1割弱が相場ですので、1億5000万円程度です。
新築時はもちろん筑後数年が経過した程度の修繕積立金では、修繕費に遠く及びません。
臨時集金を行いたくても、住宅購入直後で蓄えに余裕がある人は皆無に等しいはずです。
そのような中で、修繕がスムースに進むとは考えにくいです。
一方で、昭和60年に建築されたマンションが同程度に被災した場合、(大規模修繕直後でなければ)修繕積立金がある程度貯まっていることに加えて、支払いを終えた世帯が多くを占めます。
新築と比べて、臨時集金がしやすい状況にあります。
高齢化の影響で資力がないという別の問題はあっても、こうした理由で修繕資金が必要になった際、世帯ごとにリバースモーゲージを利用する、完済世帯が多いことから償還の見通しが立ちやすいという理由から、住宅金融支援機構の再建融資が利用できる可能性もあります。
このことからも、全壊した例と定期借地権を除いた「マンションの終期」を予測するのは非常に困難で、考えるだけ時間が無駄になります。
そのような時間があったら、早めに買ってローンを返すほうが得策といえます。
生活態度が良くない住民が多いと、住んでいてストレスになることがあります。
・昼夜問わず騒々しい。
・ゴミの捨て方が適当。
・タワーマンションで見られる高層階住民からのマウント行為。
・挨拶ができない。
このページの中盤でも書かせていただいた通り、高級賃貸住宅以外は住民の質に大きな差はありません。
もし我慢の限界を超えて転居したくなっても、住宅価格が1500万円であれば、賃料17万円のファミリー向けマンションの諸費用と大差ありません。
(敷金、例金ともに2ヶ月で計算した場合、ともに100万円程度。)
そして、物件価格が暴落していても5000万円台のマンションと比較して譲渡損失が小さいことは言うまでもありません。
物件価格を抑えるメリットは、こうしたケースにも活きてきます。
「安ければ気軽に引越せる。」・・・これが本章の極論です。
とはいえ住宅購入を検討する多くの人は、転々とすることは望んでおらず、一つの場所に落ち着いて住み続けたいというのが本心でしょう。
入居と同時にフルリノベーションしたケースでは、買ってすぐ売却すると、譲渡損失はより大きくなります。
このようなケースを少しでも減らすため、弊社では
・近隣住民への聞き取り調査を徹底する。
・登記記録を取って周辺住民の本名から調査できる限りの素性を調べる。
※登記記録を含めて、調査に使った資料やメモをお客様にお渡しすることは絶対にございませんので、ご安心ください。
などの取り組みを行います。
ここからは参考までですが、弊社社長・大溝はこれまで、個人的に4軒購入(うち2件売却)し、15軒の賃貸住宅の契約をしています。
賃貸住宅は主に、地方の活動拠点として準備したものです。
お台場のタワーマンションは、得意先が用意してくださいました。
その経験からですが、たびたび耳にする「買ったマンションなら属性が良く、賃貸だと質が悪い」という偏見は当てはまりませんでした。
まず購入派の属性ですが、過去7年以内に金融事故歴がなく、同じ職場で3年を超えて勤務し、年収が200万円を超えていれば殆どの銀行がローンを貸し出します。
それから、購入せずとも相続などで自己負担なしで済むことができているケースもあるでしょう。
こうした理由から、買った家に住んでいるからといってすなわち属性が良いという偏見は成り立たないのです。
一方、賃貸住宅は(ある程度の賃料の物件であるなら)人様からいただいたお金で住み続けるケースは非常に稀です。
自分自身が苦労して住居費を負担し続けなければなりません。
(働いていない人は問題を起こす人が多いということを書いているわけではありません。)
繰り返しになりますが、明らかに属性が良いのは高級賃貸住宅です。
森ビルや伊藤忠(レジディアシリーズ)などの商社が自社事業として貸し出している住宅です。
弊社社長・大溝は、都内の拠点としてレジディア赤坂という物件を借りていた時期があります。
7、8帖程度居室がある1Kマンションで、賃料は14万円です。
近隣マンションと比べて3万円程度高いだけであって、赤坂に住むことを検討している人にとっては手が出せないほどではありません。
これだけ見れば高級とまでは言えないのではないかと感じるでしょう。
この物件の中心的な間取りは2LDKで、賃料は24万円前後となります。
仮にこれを親類の援助で住もうものなら、不経済なので援助するから買いなさいとか、実家に戻ってきなさいという話になるでしょう。
間違いなく、商売をしているか、会社の重役、著名な活動をしている人などで会社等が費用負担しているケースです。
常識を著しく逸脱する性格の方が居住するのは非常に困難でしょう。
違法薬物で逮捕されるような人、金融スキャンダルを起こす人、破天荒を売りにした動画クリエイターなどが含まれる可能性もありますが、稀だし最低限の常識は身についている人たちですので気にする必要はありません。
住み心地は最高でした。
基本的には静かだし、廊下ですれ違えば挨拶もします。
着ているものも生地を見れば誰でも高級品と判るスーツに帽子にアタッシュケース。
私が済んでいた1DKとは倍以上も賃料差があるファミリー層の部屋に住んでいる方からマウントされたことも、怪訝な表情をされたこともありません。
古い住宅を購入する時は、内覧の際に必ず分電盤を確認します。
中には30アンペアを超える電力供給契約ができなかったり、200V電源を使うことができないため、14帖以上のリビングがある住宅では充分な冷暖房ができない場合があります。

家庭に引き込まれる電源は、主に単相2線式と呼ばれるものと、単相3線式と呼ばれるもの、2種類あります。
単相2線式は2本の電線で電気が供給される仕組みで、0Vの電線と+100ボルトの電線で電源電圧100ボルトを供給します。
単相3線式は3本の電線で電気が供給される仕組みで、0Vの電線と+100ボルトの電線、−100Vの電線があります。
3本の電線のうち、いずれか2本だけ選び、その組み合わせを0Vと+100Vまたは0Vと−100Vとすることで100Vを作り出し、+100Vと−100Vの電線の組み合わせて200Vを供給します。
分電盤(全体を一括りにブレーカーと呼ばれるもの)は、配線用遮断機(子ブレーカー)が1列のものと、2列のものがあります。
分電盤の中は、大元のブレーカー(サービスブレーカーまたは漏電遮断器)から配線用遮断機までの間は銅などの金属板で接続されており、1つ1つを電線でつなぐような作りにはなっていません。
製造過程が複雑になるという理由もそうですが、最も大きな理由としては経年劣化しにくく、大電流を安全に流せるためです。
鉄板のようなもので接続されているため複雑な引き回しをすることはできません。
真上または真下の配線用遮断機(子ブレーカー)に直線的な経路でつなぐことしかできません。
一般的な引き込み線は、1本に流せる電流は30Aとされています。
これが2系統あるため、単相3線式は最大60アンペアとなっていますが、+100Vの線と−100Vの線の負荷はなるべく均等になるように使わないと、60Aに満たないのにブレーカーが落ちることがあります。
このように、直線的な引き回ししかできない金属板を使って経済的に、かつバランスよく振り分けしようとしたら、上下2段にせざるを得ません。
そのため、最初から2段になっている分電盤が取り付けられていれば、ほぼ間違いなく単相3線式で配電されていると確認できます。
配線用遮断機が1列の場合、単相2線式である疑いが強いといえます。
あきらめる前に、いくつか確認をします。
まず、サービスブレーカー(契約容量が大きく書かれた最も存在感のあるブレーカー)がついている場合、現在何アンペアか確認します。
近年、スマートメーターの普及でサービスブレーカーをつけないケースが増えていますが、サービスブレーカーの取り外しは義務ではないため、概ね平成25年前後以降から契約容量を変えた(特に増やした)ことがなければ取り付けられているはずです。
※東京電力エリア外の場合、昔から元々取り付けられていないケースもあります。
既に取り付けられているサービスブレーカーの容量が40アンペア以上であれば、間違いなく単相3線式です。
ただし、+100Vの線と−100Vの線を組み合わせて200Vを作り出す機構に対応しているかどうかはわかりません。
対応していなくても手配線で電線を引き出し、分電盤の真横に露出で取り付けたり、分電盤自体を交換(10万円でお釣りが来ます。)すれば対応可能です。
現在取り付けられているサービスブレーカーが30アンペア以下の場合、単相2線式である疑いが一層強まります。
この場合、漏電遮断機を確認します。
漏電遮断機に「単相3線」「単3」という文字が書かれているか確認します。
それが確認できない場合は、内覧に同行していただいている不動産屋さんにお願いして、分電盤の蓋を開けさせてもらいます。
分電盤は、一般的な家電製品のようにキャビネットがビス止めされていません。
ここで書いていることも当てはまる例ですが、中を確認することでどのような配電方式で引き込まれているか、理論上何ボルトで配電しているかなどを簡単に確認できないといけないからです。
キャビネットは、横か下にあるくぼみに指をかけるか、キャビネットをしっかり手で支えながらリリースボタンのようなものを押しながら手前に引くことで開けることができます。
中を見て白、黒または白、赤の2本のコードしか確認できなければ単相2線式です。
一昔前であれば配線用遮断機が横一列であれば、ほぼ間違いなく単相2線式でしたが、近年、金属プレス技術が高まったことで、幹線の金属板(バスプレート)が上下方向ではなく奥行きを使った立体配置ができるようになり、キャビネットに差し込むだけで回路が新設できるブレーカー(白くてツマミが小さいタイプのブレーカー)が増えました。
そのため、1列でも単相3線式の製品が出始めていることもありますので念のため確認してみることをお勧めします。
どうしても気に入った物件が単相2線式の場合、以下の対処を検討します。
・30アンペアで足りるように生活する。
・リビングが広い場合、100Vのエアコンを2台使って空調する。
・マンション共用部の幹線から自宅に引き込まれている引き込み線の張り替えができないか確認を取る。
※マンションの幹線はメーターボックス内で上下階方向で共有するよう敷設されています。幹線が2線式であることはまずないので、ここから自宅に分岐される電線を太いものに更新します。
ただし、幹線容量は想定した総負荷で決められているため、住民全員が同じことをしたら、幹線容量が不足します。
そのため、多くの場合は断られます。
・マンション共用部のパイプシャフト内または架空配線で自宅に専用の電線をひき込めないか確認する。
こちらも現実味にやや欠ける方法で困難と考えた方が良いでしょう。
引き込み線の張り替えにも同じことが言えますが、こうした物件の多くは他の世帯でも同じような不便を常日頃感じられているはずです。
エアコンなどがあまり普及しておらず、照明が1アンペア、テレビが2アンペアの昭和であれば20アンペアでも普通に生活できました。
30アンペアもあれば贅沢でした。
現代では、エアコンが普及したことから何もしていなくても6〜13アンペアは常時流れています。
常時流れていると言えば待機電力ですが、温水洗浄便座や冷蔵庫まで含めるとだいたい常時2アンペア程度は流れています。
30A契約でも、残り15アンペアでやりくりすることになります。
その状態で炊飯中に誤ってドライヤーで髪を乾かそうとしたらそれだけで停電します。
多くの方にとってはかなり生活しにくい状況となりますので、既に幹線の更新が総会で提案されている可能性もあるし、現在そうした不満を抱えた住民がいるなら近い将来、張り替えられる可能性もあります。
そうした望みに賭けながら、工夫して更新を待つのも選択の一つとなります。
※冒頭で、単相3線式の引き込み電圧について+100Vと-100Vと記述していますが感覚的な理解を促すため、丸めた表現にしています。
家庭用電源の+と-は1秒間に50〜60回入れ替わって交互に流れています。

「鉄骨鉄筋コンクリート構造」と聞くと非常に頑丈なイメージを感じるでしょう。
鉄筋コンクリート(-構造)という言葉は、堅牢な建築物という刷り込みとともに度々耳にする言葉ですが、その頭に鉄骨と付け加えられれば、さぞかし頑丈なんだろうと誤解される方もいて当然です。
鉄骨鉄筋コンクリート構造の鉄骨の多くは、堅牢とされる鉄筋コンクリート部材に柔軟性を持たせるために入れています。
上から(=切った断面を)見ると、バッテンの形をした鉄骨に鉄筋を巻きつけ、型枠で囲ってコンクリートを流して作られます。
ここで使われる鉄骨は、ある程度は建物の荷重を支えることはできるものの、主な役割は地震や強風などで発生する建物を曲げようとする力に対抗することで躯体への負担を軽減することです。
そのため、鉄骨だけでは最下階から最上階までの自重を支えることさえ難しい材料が使われていることも少なくありません。
自立できてもできなくても通常、鉄骨を上から見た時の形はバッテン(X)またはH型です。
一方、古い物件の場合、細い鋼材をトラス状に組んだ部材を使用しているものがあります。
よく、鉄道の架線を支えるための柱や駅など、古い鉄道関連設備に見られるものです。
これは、あまり良い材料ではありません。

そもそも、建築を知る者でも若い人はトラス部材を芯材にしていた時代があったことさえ知らない方が多いと思います。
トラス部材は、昭和53年頃まで広く使われてきました。
見た目は鉄筋コンクリートを鉄骨で補強したような、最強の部材に見えますが、中に鉄骨が入っていることでコンクリートの連続性が失われ、局所的に大きな力が加わり、それが圧壊の原因に結びつくケースもあるため、そうした犠牲を払ってもあまりある材料が使われるべきところに貧弱な材料を使っていいわけがありません。
コンクリートの一体性を失わないようにするため、断面積に占める金属部材の割合は決められています。
そのため、鉄骨鉄筋コンクリート構造は鉄骨が納められた分、鉄筋の数を大きく減らしています。
破壊に結びつく揺れ成分を吸収するための鉄骨を入れることで、コンクリートの圧縮強度が減り、鉄筋を減らすことで粘りが減少する。
トレードオフにある両者のバランスを取るのは至難の業で、設計士の腕の見せ所となります。
このように、鉄筋コンクリート構造を構成するために必要な基本的な条件を犠牲にしてまで入れた鉄骨が頼りないものだと、かえって強度が下がることは言うまでもありません。
平成7年に発生した兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)では、神戸市役所をはじめ様々な場所で中間階が押し潰されている建物が目立ちました。
その多く(私が知るところでは、ほぼ全て)が鉄骨鉄筋コンクリート構造でした。
これを見る限りでは、鉄骨鉄筋コンクリート構造はやめた方が良いという判断になりがちですが、昭和56年6月以降に建築確認が取られた建築物は除きます。
芯材にトラス鋼が使われていたのが昭和53年頃までですので、新耐震基準の建築物であれば鉄骨鉄筋コンクリート構造でも安心です。
新耐震基準の建築物でないなら、マンションを建築したデベロッパーに施工時の写真を見せてもらうか、設計図書を確認するなどしてどのような鉄骨が使用されているか確認することが大切です。
弊社社長・大溝の現在の自宅は、俗に言われるところの事故物件です。
前の居住者が病死して3ヶ月間発見されなかった物件です。
そのため、フルリノベーション(主要構造を残して全て撤去し、内装のみを一から再築)しなければ住むことができない状態でしたが、その工事費を考慮しても近隣相場より1000万円程度安く買うことができました。
一度も住んだことがなければ以前の間取りの記憶は殆どないため、フルリノベーションをしてしまうと思いのほか、新築で浮かれるあまり気にもならなくなります。
ご遺体のあった場所もわかっていますが、例えば夜中に目が覚めてその場所を見ても、当時存在した和室も押入もないため連想することはなく、なんとも感じません。
もし不幸なことが続いたら、南房総の別荘(当時の自宅)なり同じ鶴見区内に借りているアパートに帰って、すぐに売れば良いと考えていました。
ところが売上は前年比1.4倍(その翌年である今年度は、9月決算で執筆時点の4月時点でまだ半期なのに前年売上を超えています。)で、思いつきで始めて4ヶ月後に受験した宅建試験に合格。
使い勝手の良い事務所物件とも巡り会えて、別荘シェアリングサービスを初めとした、住宅まわりのさまざまなビジネスアイデアが思いつき、良いことばかりです。
ぬいぐるみや人形など、目のついた玩具等を部屋に置いていると、夜に目を覚まして目が合った時、背筋が震え上がるような感覚になることがありますが、これは紛れもなく気持ちの問題です。
人が亡くなった物件という刷り込みがあれば、このようなこともあるでしょう。
こればかりは人によるところですが、霊感がない方は、こうした物件にチャレンジしてみるのも方法の一つです。
但し、小さなお子様がいる場合は避けた方が無難です。
子どもは怖がりで、事故物件でなくてもフローリングや建具の木の模様さえ顔に見えるのに、人が亡くなった物件ともなればその妄想はさらに悪い方に膨らみ、夜は恐怖で居られなくなるはずです。
隠しても噂で耳に入るし、そうした物件を地図上にマークして情報提供しているウェブサイトもあるので、隠し通すことはできません。
もし引っ越して悪いことが立て続けに起きたとしても、購入価格が1500万円以下であれば、諸費用は100万円(仲介手数料、司法書士報酬、登録免許税、ローン手数料の合計)前後です。
賃料17万円のファミリー向けマンションを敷金・礼金ともに2ヶ月で賃貸契約を締結すると、諸費用は100万円前後になります。
これと比較すると手痛い出費には違いありませんが、決して引っ越せないということはないため、チャレンジしても良いかもしれません。
住宅ローンは、資力と信用があればどのようなケースでも組めるというわけではありません。
金融機関は購入物件を担保に資金を貸し出すため、例えば少しの揺れで簡単にダメージを受けてしまったり、管理が健全でないような物件だと、完済前に担保能力を失う懸念があるため、貸し出しの対象になりません。
フラット35の利用を検討する際、特にこの傾向は顕著です。
まず、耐震工事が行われていない旧耐震基準建物への融資は行なっていません。
間取りや面積にも条件があり、浴室、お手洗い、キッチンなどがファミリー向けに作られたものであり、床面積は40平方メートルを超えていなければなりません。
フラット35は、旧・住宅金融公庫から続く住宅福祉のため、家族で生活できない住宅への資金融通は行いません。
銀行融資の場合、耐震性が確保されていればワンルームマンションであっても融資が受けれることが多いです。
所得に対して借入額が少なければ、耐震性に懸念があっても貸し出すケースはありますが、レアケースとなります。
弊社では住宅購入の申込と同時に住宅ローンの打診や申し込みができるよう、フラット35をはじめその他銀行ローン等も用意いたしております。
その中には、このような物件の購入に適した金融機関もあります。
但し、頭金ゼロでの購入は不可能とお考えいただいた方が賢明です。
どれほどお客様の属性が良くても、担保価値以上の貸し出しは行いませんので、最低でも2割程度の頭金が求められます。
これは、一般的な中古住宅にも当てはまります。
また、これまでに述べた「1500万円の住居学」の効果を最大限に引き出すためにも、2割程度は貯金しておくことをお勧めいたします。
3割程度用意できていれば(かつ他社を含めて金融事故がなければ)、ローン会社も難色を示すことなくスムースに融資承認を出すでしょう。
<参考>1280万円のマンションをお買い求めいただく場合の資金計画
(画像を保存して拡大してご覧ください。)
